Brand : JIL SANDER
Material : Leather [padding]Cupro 100% [lining] Silk 100%


ミニマリズム、シンプルさ、そして洗練されたデザイン、、、。

「Design without decoration（装飾なきデザイン）」というコンセプトがありながらも、
あまりの素材の品質への拘りから「鉄の女」とまで言われた"JIL SANDER"の創業者、ジル・サンダー。


ジルサンダーのデザイン哲学は、シンプルさと機能美を追求する「ミニマリズム」に根ざしています。
彼女が掲げているのは、「少ないほど豊かである」という考え。

贅沢な素材と完璧な仕立てに重点を置き、色調はニュートラルなトーンを好み、派手さを避けることで、洗練されたエレガンスを体現し多くのファンを魅了させます。

そんなJIL SANDERのレザージャケット。
90年代終盤から2000年代初頭にかけての、ミニマリズムの頂点にあった時代の空気を纏った一着です。

素材には、しっとりとした質感と高密度なきめを持つカーフレザーを使用。生後6か月以内の子牛の革であるカーフレザーは、成牛のレザーに比べて繊維が細かく、密度が高いため、手に取った瞬間に伝わる上質さと、きめ細やかで上品な光沢を兼ね備えています。

体に吸い付くような着心地は、JIL SANDERが追求する「静けさの中のラグジュアリー」を見事に体現。

また、白にもベージュにも寄らない、あいまいでいて洗練された色味は、日常の中にひそむ非日常をそっと引き出してくれるようなカラーです。

このジャケット真価は、細部の意匠だけでなく、全体の「シルエット設計」にこそ宿っています。

JIL SANDERが一貫して追求してきたのは、主張の強い装飾ではなく、「身体そのものを引き立てる形」。ミニマリズムとは、単に装飾を排除することではなく、必要最小限の要素で最大限の美しさを描き出す行為だと、彼女は語っています。

直線と曲線が緊張感をもって交差するライン。
肩から袖にかけては適度なゆとりを残しつつ、胴回りに向かって流れるように絞り込まれるカッティングは、着る人の体の構造を美しく整え、自然と姿勢すら変えてしまうような存在感を放ちます。


このようなシルエットは、ごまかしの効かないレザーという素材においては極めて難易度の高い技術。

張りのあるカーフレザーを緻密にコントロールし、パターンの段階で「引き算の美学」を成立させているからこそ成り立つ造形です。



また、特筆すべきディティールワークであるジップライン。敢えて中心からずらすことで、視覚的に静かな違和感を生み出し、構築的なシルエットに軽やかな緊張を加えているようです。

ジッパー脇に施されたエレメントテープは、機能性と装飾性のあいだを行き来する、JIL SANDERらしい意匠のひとつ。無駄を削ぎ落としながらも、細部に宿る緻密な美しさが際立ちますね。


JIL SANDERの服に袖を通すとき、私たちは単なる
衣服以上の「造形」と向き合うことになります。

それはまるで、建築物のように精密で、彫刻のように静謐な、静かに佇むアートピース。

90年代ミニマリズムを牽引したJIL SANDERの美意識が色濃く反映されたプロダクトは、タイムレスでありながら、確かな時代の温度を持った一着。

無言の主張と、隙のない品格を求める方にこそ是非ともおすすめしたいアイテムです。

Measurement : サイズ情報

Measurement : サイズ情報

表記: 36
平置き採寸 : 肩幅 43cm 身幅 49cm 着丈 65cm 袖丈61cm

Condition :商品状態

レザー特有の小傷やシワ、また変色がやや見られますが、目立ったダメージのないグッドコンディション。

Attention

・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。

他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。