[Early 00's] "Hermès Homme" Technical Gabardine Shirt Jacket (Designed by Veronique Nichanian)
Brand : Hermès
Material : Nylon 100%
Color : Ecru
Size : 48 [表記]
Model 175cm 65kg
鬼才ミウッチャ・プラダはかつて、「美しいものより、ずっと複雑なものに惹かれる」と語ったことがあります。
当時のファッションシーンで“ナイロン”という素材が意味していたのは、軽さでも、機能性でもなく、「贅沢ではない何か」。
そんな時代に、あえてナイロンを選び、それをラグジュアリーのど真ん中に持ち込む
──その行為は、単なる逆張りではなく、既存の美意識への根源的な問いかけでもありました。
ここでご紹介するのは、2000年代初頭のHermès Hommeによって生み出された、ナイロンジャケット。
Hermèsが誇るクラフツマンシップと、素材への深い審美眼、そして時代を一歩外れた静かな造形哲学が交錯する、傑出したプロダクトです。

一見して、あまりにも控えめ。
ブランドロゴは表に見当たらず、前立ては比翼仕立てでボタンも隠され、装飾性は徹底的に排除されています。
しかしながらこの沈黙こそが、エルメスらしさの真骨頂。
表地には100%ポリアミド、いわゆる高密度ナイロンが用いられていますが、カジュアルやアウトドアとは一線を画す、鈍く上品な光沢と、肌に沿うようなしなやかさを併せ持っています。
注目すべきは、ディテールへの抑制された美意識。
左右の胸にはマチなしのフラップポケット、袖口にはボタンアジャスターなど、目立たせようと思えば簡単にできるはずの構造を、あえて“無言の機能”として存在させているあたりに、Hermès Hommeの高度な構成力がにじみ出ています。
そして、見えない部分──裏地と縫製にこそ、Hermèsの意地が宿ります。
裏地には微光沢を湛えた高密度のレーヨンもしくはナイロン混布が使われ、内ポケットの口はカーフレザーで丁寧にパイピング。
縫い目の角はミリ単位で均され、ボタンホールには美しく丁寧な玉縁始末が施されています。
大量生産的な設計とは真逆の、職人の手の痕跡が生きたまま残されているのです。
この時期のエルメスは、ヴェロニク・ニシャニアンのもと、クラシックと革新/機能と品格の二項対立を軽やかに乗り越えようとしていました。
たとえばレザーの代わりにナイロンを選んだのも、単なる代替素材ではなく、「素材を知り尽くした者だけが辿り着ける、洗練された逆説」としての選択。
そこにはミウッチャと同様、“ラグジュアリーの再定義”というテーマが静かに横たわっています。
どんな時代にも、“流行の向こう側”にいるような服。
それはトレンドに対する反論ではなく、時間に抗わないための姿勢そのものです。
Hermès Hommeが残したこのジャケットには、まさにそのような哲学が封じ込められています。
触れたときの手のひら、袖を通したときの静かな感触、肩のラインに生まれる緊張感すら、すべてが「語らずとも美しい」という境地。
ただのナイロンでは終わらない。
そして、ただのラグジュアリーでもない。
それこそが、この服の──そしてHermèsの──本質なのです。

Measurements : サイズ情報
表記:48(日本メンズサイズM-L相当)
平置き寸法 : 肩幅 46cm 身幅 56cm 着丈 68cm 袖丈 60cm
Condition :商品状態
所々にVintageウェアならではの、うっすらと汚れがございますが着用時に目立たないほどのものです。写真にてお確かめください。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : Hermès
Material : Nylon 100%
Color : Ecru
Size : 48 [表記]
Model 175cm 65kg
鬼才ミウッチャ・プラダはかつて、「美しいものより、ずっと複雑なものに惹かれる」と語ったことがあります。
当時のファッションシーンで“ナイロン”という素材が意味していたのは、軽さでも、機能性でもなく、「贅沢ではない何か」。
そんな時代に、あえてナイロンを選び、それをラグジュアリーのど真ん中に持ち込む
──その行為は、単なる逆張りではなく、既存の美意識への根源的な問いかけでもありました。
ここでご紹介するのは、2000年代初頭のHermès Hommeによって生み出された、ナイロンジャケット。
Hermèsが誇るクラフツマンシップと、素材への深い審美眼、そして時代を一歩外れた静かな造形哲学が交錯する、傑出したプロダクトです。
一見して、あまりにも控えめ。
ブランドロゴは表に見当たらず、前立ては比翼仕立てでボタンも隠され、装飾性は徹底的に排除されています。
しかしながらこの沈黙こそが、エルメスらしさの真骨頂。
表地には100%ポリアミド、いわゆる高密度ナイロンが用いられていますが、カジュアルやアウトドアとは一線を画す、鈍く上品な光沢と、肌に沿うようなしなやかさを併せ持っています。
注目すべきは、ディテールへの抑制された美意識。
左右の胸にはマチなしのフラップポケット、袖口にはボタンアジャスターなど、目立たせようと思えば簡単にできるはずの構造を、あえて“無言の機能”として存在させているあたりに、Hermès Hommeの高度な構成力がにじみ出ています。
そして、見えない部分──裏地と縫製にこそ、Hermèsの意地が宿ります。
裏地には微光沢を湛えた高密度のレーヨンもしくはナイロン混布が使われ、内ポケットの口はカーフレザーで丁寧にパイピング。
縫い目の角はミリ単位で均され、ボタンホールには美しく丁寧な玉縁始末が施されています。
大量生産的な設計とは真逆の、職人の手の痕跡が生きたまま残されているのです。
この時期のエルメスは、ヴェロニク・ニシャニアンのもと、クラシックと革新/機能と品格の二項対立を軽やかに乗り越えようとしていました。
たとえばレザーの代わりにナイロンを選んだのも、単なる代替素材ではなく、「素材を知り尽くした者だけが辿り着ける、洗練された逆説」としての選択。
そこにはミウッチャと同様、“ラグジュアリーの再定義”というテーマが静かに横たわっています。
どんな時代にも、“流行の向こう側”にいるような服。
それはトレンドに対する反論ではなく、時間に抗わないための姿勢そのものです。
Hermès Hommeが残したこのジャケットには、まさにそのような哲学が封じ込められています。
触れたときの手のひら、袖を通したときの静かな感触、肩のラインに生まれる緊張感すら、すべてが「語らずとも美しい」という境地。
ただのナイロンでは終わらない。
そして、ただのラグジュアリーでもない。
それこそが、この服の──そしてHermèsの──本質なのです。
Measurements : サイズ情報
表記:48(日本メンズサイズM-L相当)
平置き寸法 : 肩幅 46cm 身幅 56cm 着丈 68cm 袖丈 60cm
Condition :商品状態
所々にVintageウェアならではの、うっすらと汚れがございますが着用時に目立たないほどのものです。写真にてお確かめください。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
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