Brand : Hermès
Material : Cotton 100%
Size : 46
Model: 173cm 62kg

皆様はクワイエット・ラグジュアリーってお聞きしたことございますでしょうか。
近年流行りそうで、中々妙に流行らないこの言葉。
現代においては、ブランドの主張が激しくない、つまりブランドとしてアノニマスなアイテムという解釈になります。


アノニマスなブランド。
と言えば、やっぱり思い出しちゃうのは異才マルジェラ。
外しやすいように、と言う訳わからん理由でタグを4つの糸で留めた彼。
カッコいいですよね。ほんと。

マルジェラによるHERMESも有名ですね。
数々の名作が生まれましたが、こちらのシャツも同じ時代のもの。
うーん、シンプル。
でも、これこそマルジェラ期のHERMESらしさが詰まっていると思うんです。


ステッチを見ても、パターンを見ても、非の打ち所がない、完璧なシャツ。
芸術的である、とはまさにこのこと。
グレイッシュなコットン・ポプリンは美しきモダニズム建築の如く無機質。
それでいて立体的で曲線的なパターンは生々しく有機的。
このバランス感覚の凄まじさたるや。
感動モノです。

ファッションにおける贅沢やモードを再定義した、とも言われるマルジェラ期。
HERMESの持つクラフトマンシップ、そこに彼のミニマリズムが合わさり、一見控えめながらも、強烈な個性を放つ衣服をつくり続けました。
そしてそれは当時クワイエット・ラグジュアリーと評されたそうです。


いやいや、強烈な個性だなんて無いじゃないか。
そうです。確かにパッと見は上述した通り、徹底的にシンプル。
だけどよく見ると、なアイテムなのがこちら。

お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、マルジェラが担当していたのはレディース。
そしてレディースの衣類は基本的にフロントが右前合わせですが、こちらは左前。
クラシックなドレス・クロージングとしてシャツを捉えるなら紳士のもの、という考えなのでしょうか。
間違えるわけがないですからね。こんな基礎的な部分。

そしてフロント・ボタンの数は6つ。
こちらも基本的には7つです。
奇数の方が美しく見えるから、という至極単純な理由ですが、こちらは1つ足りない。
かつてのB.B社はポロカラーのロールが美しく見えるから、と言う理由で第1ボタンと第2ボタンの間隔を広くとることができる6ボタンを採用していましたが、こちらはレギュラー・カラー。
うん、変。

あとは、見えない部分ですが、ブランドタグ。
角の4箇所だけ留めてあります。
あれ、、、？もしや、、、？
だなんて考えすぎとは思いますが、もし彼が自らのアイデンティティを忍ばせていたら、って考えるととってもロマンチック。

さて、どうでしょうか。
随分と個性的なディティールばかり。
ね？まさにマルジェラ期のHERMESでしょう？


Measurement : サイズ情報

Size : 46 [表記] (日本メンズサイズ M-L相当)
平置き採寸 : 肩幅47cm 身幅64cm 着丈75cm 袖丈62cm

Condition :商品状態

目立ったダメージのないグッドコンディションの一着です。

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