[Late 1990’s] “BALLANTYNE” Sea Island Cotton Argyle Sweater(Made in Scotland)
¥39,600
Brand:Ballantyne
Color:Blue/Black/Red
Material : Sea Island Cotton 100%
Size:46
Model:175cm 65kg
スコットランドにおける最高峰のニットメーカーとして知られるBallantyne。
1903年創業、英国王室御用達としても名を馳せたこの老舗は、カシミヤのみならず、春夏用の最高級素材「Sea Island Cotton」の扱いにおいても世界随一の技術を誇ります。
そしてこのBallantyneこそ、かつてHermèsのニット製品をOEM生産していた唯一の英国ブランドです。
特に1980〜1990年代初頭、ヴェロニク・ニシャニアンがエルメス・オムを手がけ始める以前、Hermèsのメンズニットの多くはこのバランタインによって編まれていました。
Hermèsのタグが付いていても、内側を覗けば、編み目の密度・リンキングの滑らかさ・糸の光沢からバランタイン製であることが一目で分かるほど。
両者は“同じ哲学”を共有していました。
「素材の声を聞き、デザインではなく構造で美しさを語る」という思想です。
本作に用いられているのは、100% West Indian Sea Island Cotton。
世界の綿花生産量のうち、わずか0.0004%しか存在しないとされる極希少素材です。
カリブ海の温暖な気候と一定した湿度のもとで育つこの綿は、繊維長が極端に長く(平均38〜40mm)、かつ表面がシルクのように滑らか。
一本一本が“光沢を内包する繊維”であり、糸にした時に独特のぬめりと艶を放ちます。
Ballantyneはこの糸をさらに独自の強撚加工を施し、空気を含ませず緻密に撚り上げることで、伸縮性を保ちながらも型崩れしにくい高密度な糸へと仕上げています。
その結果、カシミヤのような柔らかさを保ちつつ、ドレープ性と光沢が両立した生地構造が生まれるのです。
これはHermèsが“夏に着るニット”を求めた際、唯一条件を満たした素材としてBallantyneを選んだ理由でもあります。
さらに特筆すべきは、インターシャ編みによるアーガイル柄の構築。
Ballantyneを象徴する伝統技法であり、単なるプリントではなく、異なる色糸を手作業で切り替えながら編み上げることで、
裏面に余分な糸渡りが一切生じない。
そのため生地全体が軽く、模様の境界も極めてフラットに仕上がっています。
多色の糸を均一なテンションで編み続けるには、熟練のニッターの感覚が不可欠であり、
この作業には1着あたり数十時間を要します。
ベースの編地はハイゲージ天竺。
糸の光沢と滑らかさを最大限に活かすために、14ゲージ以上の高密度で編み立てられています。
その上からインターシャによるアーガイルを形成し、交点には装飾的なホワイトステッチを刺し込む。
これは単なる柄ではなく、スコットランド伝統の“構造美”の表現であり、
立体的な陰影とモダンなリズムをもたらしています。
縫製においてもBallantyneのこだわりは徹底しています。
袖ぐりや脇はフルファッションで成型し、各パーツをリンキングマシンで一目ずつ丁寧に接合。
ミシン縫製ではなく、編み目同士を繋ぐため縫い代が存在せず、
肌当たりが非常に滑らかで、肩から袖にかけて自然な落ち感を生み出します。
Hermèsが当時Ballantyneに発注していた条件もまさにこれで、
“縫製跡を感じさせない構築”が求められていました。
このセーターにも、その思想が確かに息づいています。
また、このSea Island Cottonニットは縮絨加工を行わない“ドライ・コンパクト仕上げ”。
毛羽を抑え、糸の表層を滑らかに保ったまま、軽くスチームで目を整えるのみ。
そのため生地には人工的なふくらみがなく、極めてクリーンな表情を見せます。
着用を重ねることで、表面の糸が摩擦によってわずかに馴染み、
光沢が増して“しっとりとした液体的な質感”に変化していく。
これはBallantyne製シーアイランドコットンならではの経年変化です。
この一着は、クラシックの象徴でありながら、構築の精度でモダンを感じさせる稀有な存在。
鮮やかなブルーを基調に、赤と黒のアーガイルを組み合わせた配色は、伝統と遊び心の絶妙なバランス。
着る者の動きや光の角度によって、表情がゆるやかに変化していく。
それは単なるニットではなく、“光を編み込んだ衣服”と呼ぶべきものです。
HermèsとBallantyne。
二つのメゾンを繋いだのは、素材に対する絶対的な敬意でした。
このSea Island Cottonのセーターは、その関係を最も純粋な形で示すアーカイブです。
構造と素材、そして人の手。
その三つが、これほどまでに穏やかに調和しているニットは、今日ではほとんど存在しません。
まるで「カシミヤのような綿」。
触れるほどにわかる、その異質なまでの美しさこそ、Ballantyneの真髄です。
Measurement : サイズ情報
表記:46 (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸: 肩幅 53cm 身幅 69cm 着丈 74cm 袖丈 70cm
Condition :商品状態
Vintageウェアらしい着用感こそみられますが、リブのテンションもしっかりとかかっていて目立ったダメージのないグッドコンディションです。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand:Ballantyne
Color:Blue/Black/Red
Material : Sea Island Cotton 100%
Size:46
Model:175cm 65kg
スコットランドにおける最高峰のニットメーカーとして知られるBallantyne。
1903年創業、英国王室御用達としても名を馳せたこの老舗は、カシミヤのみならず、春夏用の最高級素材「Sea Island Cotton」の扱いにおいても世界随一の技術を誇ります。
そしてこのBallantyneこそ、かつてHermèsのニット製品をOEM生産していた唯一の英国ブランドです。
特に1980〜1990年代初頭、ヴェロニク・ニシャニアンがエルメス・オムを手がけ始める以前、Hermèsのメンズニットの多くはこのバランタインによって編まれていました。
Hermèsのタグが付いていても、内側を覗けば、編み目の密度・リンキングの滑らかさ・糸の光沢からバランタイン製であることが一目で分かるほど。
両者は“同じ哲学”を共有していました。
「素材の声を聞き、デザインではなく構造で美しさを語る」という思想です。
本作に用いられているのは、100% West Indian Sea Island Cotton。
世界の綿花生産量のうち、わずか0.0004%しか存在しないとされる極希少素材です。
カリブ海の温暖な気候と一定した湿度のもとで育つこの綿は、繊維長が極端に長く(平均38〜40mm)、かつ表面がシルクのように滑らか。
一本一本が“光沢を内包する繊維”であり、糸にした時に独特のぬめりと艶を放ちます。
Ballantyneはこの糸をさらに独自の強撚加工を施し、空気を含ませず緻密に撚り上げることで、伸縮性を保ちながらも型崩れしにくい高密度な糸へと仕上げています。
その結果、カシミヤのような柔らかさを保ちつつ、ドレープ性と光沢が両立した生地構造が生まれるのです。
これはHermèsが“夏に着るニット”を求めた際、唯一条件を満たした素材としてBallantyneを選んだ理由でもあります。
さらに特筆すべきは、インターシャ編みによるアーガイル柄の構築。
Ballantyneを象徴する伝統技法であり、単なるプリントではなく、異なる色糸を手作業で切り替えながら編み上げることで、
裏面に余分な糸渡りが一切生じない。
そのため生地全体が軽く、模様の境界も極めてフラットに仕上がっています。
多色の糸を均一なテンションで編み続けるには、熟練のニッターの感覚が不可欠であり、
この作業には1着あたり数十時間を要します。
ベースの編地はハイゲージ天竺。
糸の光沢と滑らかさを最大限に活かすために、14ゲージ以上の高密度で編み立てられています。
その上からインターシャによるアーガイルを形成し、交点には装飾的なホワイトステッチを刺し込む。
これは単なる柄ではなく、スコットランド伝統の“構造美”の表現であり、
立体的な陰影とモダンなリズムをもたらしています。
縫製においてもBallantyneのこだわりは徹底しています。
袖ぐりや脇はフルファッションで成型し、各パーツをリンキングマシンで一目ずつ丁寧に接合。
ミシン縫製ではなく、編み目同士を繋ぐため縫い代が存在せず、
肌当たりが非常に滑らかで、肩から袖にかけて自然な落ち感を生み出します。
Hermèsが当時Ballantyneに発注していた条件もまさにこれで、
“縫製跡を感じさせない構築”が求められていました。
このセーターにも、その思想が確かに息づいています。
また、このSea Island Cottonニットは縮絨加工を行わない“ドライ・コンパクト仕上げ”。
毛羽を抑え、糸の表層を滑らかに保ったまま、軽くスチームで目を整えるのみ。
そのため生地には人工的なふくらみがなく、極めてクリーンな表情を見せます。
着用を重ねることで、表面の糸が摩擦によってわずかに馴染み、
光沢が増して“しっとりとした液体的な質感”に変化していく。
これはBallantyne製シーアイランドコットンならではの経年変化です。
この一着は、クラシックの象徴でありながら、構築の精度でモダンを感じさせる稀有な存在。
鮮やかなブルーを基調に、赤と黒のアーガイルを組み合わせた配色は、伝統と遊び心の絶妙なバランス。
着る者の動きや光の角度によって、表情がゆるやかに変化していく。
それは単なるニットではなく、“光を編み込んだ衣服”と呼ぶべきものです。
HermèsとBallantyne。
二つのメゾンを繋いだのは、素材に対する絶対的な敬意でした。
このSea Island Cottonのセーターは、その関係を最も純粋な形で示すアーカイブです。
構造と素材、そして人の手。
その三つが、これほどまでに穏やかに調和しているニットは、今日ではほとんど存在しません。
まるで「カシミヤのような綿」。
触れるほどにわかる、その異質なまでの美しさこそ、Ballantyneの真髄です。
Measurement : サイズ情報
表記:46 (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸: 肩幅 53cm 身幅 69cm 着丈 74cm 袖丈 70cm
Condition :商品状態
Vintageウェアらしい着用感こそみられますが、リブのテンションもしっかりとかかっていて目立ったダメージのないグッドコンディションです。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
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