recollection vintage

[Early 1990’s] “malo” Cashmere Henley Knit Sweater(Made in Italy)

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Brand:malo
Color:Natural
Material : Cashmere 100%
Size:unknown
Model:175cm 65kg

イタリアを代表するカシミヤメーカー〈malo〉。
1972年にフィレンツェ近郊で創業して以来、このブランドは“カシミヤの科学者”と呼ばれるほど、素材そのものへの探究に心血を注いできました。
単に柔らかいだけのニットではなく、糸の構造、撚りの角度、編地の密度までも計算に入れた「構築的なカシミヤ」。その精密さこそが、maloが世界最高峰と評される理由です。


本作は、1990年代初期のmaloを象徴するようなピュアカシミヤ・ヘンリーネックニット。
タグのフォントや縫製構造から見て、maloが最も素材と技術のバランスを極めていた時期のものに該当します。


組成は100%カシミヤ。使用されているのは、内モンゴル産ホワイトカシミヤの中でも、繊維径14.5ミクロン前後という超長繊維クラス。
この原毛は、撚糸段階で空気を含みやすく、柔らかさと張りを兼ね備えた構造に仕上げることが可能です。

maloはこの原料に対し、強撚でも甘撚でもない中間域の“ツイストヤーン”を採用。
撚糸時にわずかにテンションをかけることで、糸の内部に空気層を圧縮しながら閉じ込め、ふんわりとした軽さの中に、弾力あるコシを生み出しています。


そのため、触れるとしっとりと湿度を感じるような滑らかさがありながら、袖を通すと内側から押し返すような反発がある。
それは単なる柔らかさではなく、maloが誇る「構築された柔らかさ」という独自の哲学を体現しています。



編地はプレーンな天竺編み。
表面を滑らかに整えながらも、裏側に空気を抱え込む構造を持つこの編み方は、シンプルであるがゆえに糸質とテンション管理の精度が要求されます。
この一着では編み機のゲージをやや細かく設定し、繊維の光沢と密度を最大限に引き出しているのが特徴。

また、肩と袖の接合部にはフルファッション製法を採用。
裁断ではなく減らし目・増やし目で立体的に形を作ることで、縫い目の厚みを排除し、動きに合わせて自然に沿うフィッティングを実現しています。
ミリ単位でコントロールされたテンションによって、ドロップショルダーながらだらしなさのない“流体的な構築美”が生まれています。



ヘンリーネック部分は、前立てと襟ぐりを一体で編み上げた構造。
首元のリブは縫い合わせではなく、バインダー式の引き返し編みで仕上げられています。
この手法によって首周りのテンションが均一に保たれ、ボタンを開けても閉めても美しいシルエットを崩さない。


3つボタンの構成は、スポーツウェア由来の実用的意匠でありながら、maloの手にかかるとフォーマルさを帯びる。
リラックス感と精密さを併せ持つその設計思想は、1990年代初頭のイタリアン・ラグジュアリーを象徴するものでした。



この個体の特徴的な質感は、軽度の縮絨加工とブラッシング仕上げによるものです。
熱と湿度を加えて繊維同士をわずかに絡ませ、編地をわずかに圧縮。
その後にブラッシングを施すことで、表面にスエードのような微細な起毛を生み出しています。


この加工によって風の侵入を防ぎ、保温性を高めながら、表面に独特の“マットな艶”が宿る。
それは、一般的なカシミヤの「光沢」とは異なり、時間を帯びた上質さを感じさせます。




1990年代のmaloは、Loro PianaやBallantyneと並ぶトップメーカーのひとつでありながら、どこか哲学的でした。
彼らのニットは、華やかさやブランドロゴではなく、「素材と構造の理性」で語られます。
それは、カシミヤを“装飾”ではなく“建築”として扱う発想。
着ることで初めて完成する造形美を志向していました。


この一着もまさにその象徴。
柔らかさの中に、構造の正確さがある。
体温に呼応するように生地が動き、時間とともに表情を深めていく。



まるで詩のような構築的カシミヤ。
maloが到達した“日常におけるラグジュアリー”の完成形がここにあります。

Measurement : サイズ情報

表記:Unknown (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸: 肩幅 61cm 身幅 64cm 着丈 65cm 袖丈 58cm

Condition :商品状態

Vintageウェアらしい着用感やカシミヤのムラ感こそみられますが、リブのテンションもしっかりとかかっていて目立ったダメージのないグッドコンディションです。

Attention

・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。

他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

Brand:malo
Color:Natural
Material : Cashmere 100%
Size:unknown
Model:175cm 65kg


イタリアを代表するカシミヤメーカー〈malo〉。
1972年にフィレンツェ近郊で創業して以来、このブランドは“カシミヤの科学者”と呼ばれるほど、素材そのものへの探究に心血を注いできました。
単に柔らかいだけのニットではなく、糸の構造、撚りの角度、編地の密度までも計算に入れた「構築的なカシミヤ」。その精密さこそが、maloが世界最高峰と評される理由です。


本作は、1990年代初期のmaloを象徴するようなピュアカシミヤ・ヘンリーネックニット。
タグのフォントや縫製構造から見て、maloが最も素材と技術のバランスを極めていた時期のものに該当します。


組成は100%カシミヤ。使用されているのは、内モンゴル産ホワイトカシミヤの中でも、繊維径14.5ミクロン前後という超長繊維クラス。
この原毛は、撚糸段階で空気を含みやすく、柔らかさと張りを兼ね備えた構造に仕上げることが可能です。

maloはこの原料に対し、強撚でも甘撚でもない中間域の“ツイストヤーン”を採用。
撚糸時にわずかにテンションをかけることで、糸の内部に空気層を圧縮しながら閉じ込め、ふんわりとした軽さの中に、弾力あるコシを生み出しています。


そのため、触れるとしっとりと湿度を感じるような滑らかさがありながら、袖を通すと内側から押し返すような反発がある。
それは単なる柔らかさではなく、maloが誇る「構築された柔らかさ」という独自の哲学を体現しています。



編地はプレーンな天竺編み。
表面を滑らかに整えながらも、裏側に空気を抱え込む構造を持つこの編み方は、シンプルであるがゆえに糸質とテンション管理の精度が要求されます。
この一着では編み機のゲージをやや細かく設定し、繊維の光沢と密度を最大限に引き出しているのが特徴。

また、肩と袖の接合部にはフルファッション製法を採用。
裁断ではなく減らし目・増やし目で立体的に形を作ることで、縫い目の厚みを排除し、動きに合わせて自然に沿うフィッティングを実現しています。
ミリ単位でコントロールされたテンションによって、ドロップショルダーながらだらしなさのない“流体的な構築美”が生まれています。




ヘンリーネック部分は、前立てと襟ぐりを一体で編み上げた構造。
首元のリブは縫い合わせではなく、バインダー式の引き返し編みで仕上げられています。
この手法によって首周りのテンションが均一に保たれ、ボタンを開けても閉めても美しいシルエットを崩さない。


3つボタンの構成は、スポーツウェア由来の実用的意匠でありながら、maloの手にかかるとフォーマルさを帯びる。
リラックス感と精密さを併せ持つその設計思想は、1990年代初頭のイタリアン・ラグジュアリーを象徴するものでした。



この個体の特徴的な質感は、軽度の縮絨加工とブラッシング仕上げによるものです。
熱と湿度を加えて繊維同士をわずかに絡ませ、編地をわずかに圧縮。
その後にブラッシングを施すことで、表面にスエードのような微細な起毛を生み出しています。


この加工によって風の侵入を防ぎ、保温性を高めながら、表面に独特の“マットな艶”が宿る。
それは、一般的なカシミヤの「光沢」とは異なり、時間を帯びた上質さを感じさせます。




1990年代のmaloは、Loro PianaやBallantyneと並ぶトップメーカーのひとつでありながら、どこか哲学的でした。
彼らのニットは、華やかさやブランドロゴではなく、「素材と構造の理性」で語られます。
それは、カシミヤを“装飾”ではなく“建築”として扱う発想。
着ることで初めて完成する造形美を志向していました。


この一着もまさにその象徴。
柔らかさの中に、構造の正確さがある。
体温に呼応するように生地が動き、時間とともに表情を深めていく。



まるで詩のような構築的カシミヤ。
maloが到達した“日常におけるラグジュアリー”の完成形がここにあります。


Measurement : サイズ情報

表記:Unknown (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸: 肩幅 61cm 身幅 64cm 着丈 65cm 袖丈 58cm

Condition :商品状態

Vintageウェアらしい着用感やカシミヤのムラ感こそみられますが、リブのテンションもしっかりとかかっていて目立ったダメージのないグッドコンディションです。

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・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
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