Brand : "Levi Strauss & Co. Europe"
Color : Indigo
Material : Cotton 100%
Size：L
Model : 175cm 63kg

1960年代、Levi’sはアメリカ国内の成功を越え、世界へと歩みを進めました。
1965年、サンフランシスコ本社に「International Division」を設立。
その後、ベルギーやスペインに現地法人と製造拠点を構え、ヨーロッパ初の直営店をオープンします。
それが、後に“Euro Levi’s”と呼ばれる展開の始まりでした。


ヨーロッパ市場では、アメリカと同じ服がそのまま受け入れられるわけではありませんでした。

細身の体型、街着としてのジーンズ文化、そしてモードの文脈。
それらに応えるため、Levi’sは欧州内で独自のパターン設計・染色工程・縫製仕様を持つラインを確立します。
その試みが成熟した1990年代、アメリカの“労働着”をヨーロッパの感性で再構築したモデルとして誕生したのが、この「70501-04」です。



本作は、オリジナルのType Iジャケットをベースにしながらも、
ヨーロッパらしいゆとりある構造に再設計されています。
アームは太く、身幅にも余白を取り、着丈も長め。
アメリカ製が持つボックス的な無骨さではなく、カバーオールのような自然な落ち感を意識したシルエットです。
そのため、従来のGジャンのような硬さがなく、肩から袖にかけて流れるような丸みが生まれています。


背面のシンチベルトを廃したことで、ウエストを締め付けず、動きの中でデニムが空気を含む。
クラシックなプリーツ構造を保ちながらも、ワークウェアから日常服へという進化を感じさせるバランスです。
縫製はオレンジとイエローの2色ステッチを使い分け、各部の補強も細やか。
ヨーロッパの工房的な精密さと、アメリカンデニムの無骨さが、見事に同居しています。



そしてもうひとつの魅力は、インディゴの“色の深さ”。
アメリカのCone Millsが生み出す青が乾いた明度のブルーだとすれば、
ユーロリーバイスのインディゴは赤紫を帯びた濃紺。


染色には同じロープ染色法が使われていますが、
ヨーロッパでは酸化時間を長く取り、空気との反応をゆっくり進めるため、
インディゴ分子内の副色素が多く残り、紫がかった光沢を生みます。

結果として、アメリカ製の青が「空を映すブルー」なら、ユーロ製は「影を映すブルー」。
それは太陽の下で明るく輝くのではなく、街の陰影に沈みながら微かに艶めくような青。
この深いトーンこそが、ヨーロッパの空気と時間が育んだインディゴの特徴です。


経年変化もまた独特です。
アメリカ製が鋭く白く縦落ちしていくのに対し、
この70501-04は、色が層のように薄れていく。
アタリやヒゲがゆっくりと浮かび、光沢が内側からにじみ出すようなフェードを描きます。
それは“褪せる”のではなく、“熟成する”インディゴ。
まるでワインやレザーのように、時間と共に深まる青です。



デニムジャケットに少し抵抗がある方にも、これは新しい体験になるはずです。
タイトでも武骨でもない、余白を持ったデニム。
シャツやニットの上に羽織っても、スラックスと合わせても違和感がない。
構築的でありながら、肩の力が抜けている。
そんな「もう一度、デニムジャケットを着たい」と思わせる一着です。


Euro Levi’s 70501-04は、アメリカの遺産をそのまま模倣するのではなく、
ヨーロッパが自分たちの身体と街に合わせて作り直した“翻訳版デニム”。
ファーストモデルをリスペクトしながらも、着る人の自由に寄り添う。

クラシックを知る人にも、デニムを着慣れた人にも、
新鮮な風を感じさせるユーロ・リーバイスの傑作です。

Measurements:採寸情報

表記：L（日本メンズサイズL相当）
平置き採寸：肩幅 51cm 身幅 59cm 袖丈 63cm 着丈 71cm

Condition：商品状態

Vintageデニムらしい色落ち感がございます。
また袖カフスが全所有者にて切り落とされています。
写真にてご確認ください。

Attention

・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

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