[Early 00's] "Hermès" Calf Leather Modified Pilot Jacket (designed by Veronique Nichanian)
¥396,000
Brand : Hermès
Material : Calf Leather 100% [lining] Polyester 100%
Color : White
Size : 50
Model 173cm 63kg
HERMÈSによるカーフスキン・ブルゾンです。
写真の段階でも十分に存在感がありますが、実物はさらに一段上の完成度を持っています。
まず最初に伝えたいのは、この革の“面の整い方”です。
白〜アイボリー系のレザーは、もともと隠しごまかしが効きません。革の表情がそのまま露出してしまうため、原皮の段階でクオリティが低いと、全てが表に出る素材です。ところが、このジャケットはどのパネルにも“ばらつき”がありません。毛穴の並び、シボの細かさ、光の返り方。どこを切り取っても水準が同じで、原皮の質が相当に高いことが一目で分かります。
前身頃を大きな一枚革で取っているのも象徴的です。
HERMÈSのレザーウェアは、革の歩留まりを優先しません。きれいな面を広く確保するために、あえて大きく切り出す。これは原皮の質への圧倒的な信頼がないとできないアプローチです。面の揃い方に自信がなければ、この取り方は成立しません。
次に触れるべきは、革の“厚みと密度”です。
指で押すと柔らかく沈むのに、すぐに形が戻る。これは繊維の密度が十分に詰まったカーフである証拠です。革が薄すぎても厚すぎても、この反応にはなりません。薄く仕上げても自立できる。軽いのに頼りなくない。この感触は、HERMÈSが扱うカーフならではの特徴です。
着用したときに感じる“軽さ”にも理由があります。
レザーの重さを感じさせないために、内部で細かい工夫が積み重ねられています。たとえば裏地。今回は全面がメッシュライニングですが、量販的なレザーブルゾンのメッシュとは質が違います。密度、手触り、耐久性が高く、体温と湿度の処理がうまくいくタイプ。袖を通した瞬間に、革のアウターに特有の重さや蒸れがないのが分かります。
肩のパネル構成も秀逸です。
前振り気味の立体的なカッティングで、腕が自然に前へ動きます。革のブルゾンでこの“自由度”が確保されているのは珍しい。動いたときに革がつっぱらない。日常の動作に対してストレスが出ない。構造を理解しているブランドでないと実現しないポイントです。
裾にはサイドジップがあり、シルエットの調整や可動域の確保にも機能します。
軽快さと造形。どちらも犠牲にしない作り。これはHERMÈSが長年やり続けている“服としてのレザー”の考え方に直結します。
ディティールにも触れたいところが多くあります。
まず目を引くのはフロントの斜めジップポケットと、その付け根に配置されたスナップ付きレザーストラップ。この位置、この角度、このサイズ。完全に計算された設計で、ジップの固定や補強としての役割を果たしていると考えるのが自然です。装飾として流しているのではなく、構造を成立させるための要素になっています。
袖には縦方向のジップポケット。
一般的にはMA-1などミリタリーの文脈で語られるディティールですが、HERMÈSはこれをレザーで再解釈しています。レザーの質感とミリタリー由来の構造をバランスよく共存させている点が特徴的です。決して主張が強くなりすぎず、全体のデザインに自然に馴染ませるセンスはHERMÈSならでは。
そして、もう一つ重要な特徴が“縫製”です。
HERMÈSのレザーウェアは、縫い目が表面に段差として現れません。レザーは厚みがある素材なので、ステッチのラインが主張するのが普通なのですが、このジャケットは表面が極めてフラットに整っています。これは縫い代の処理、革の厚み調整、ステッチ幅の管理の精度が高い証拠です。縫い目の存在が邪魔をしないからこそ、革そのものの表情がはっきりと立ち上がる。外観の“清潔さ”がここで生まれています。
金具を見ても、HERMÈSのこだわりが明確です。
スナップにはHERMÈS PARISの刻印。ファスナーはYKK製。HERMÈS=ririのイメージが強い方も多いと思いますが、こうしたスポーティで機能性を備えたタイプのレザーでは、耐久性と精度を優先してYKKが使用されることがあります。これは“例外”ではなく、“用途別の最適解”として存在する選択です。
このブルゾンは、カーフの質、着やすさを生む構造、精度の高い縫製、適切な金具選び。
これらの要素が一つずつ正確に積み重なって出来上がっています。色が白というだけでなく、白だからこそ見えてしまう革の“面”をしっかり成立させている。
隠せない素材に真正面から向き合ったときにしか出せない完成度があります。
HERMÈSのレザージャケットは、派手なデザインで魅せるタイプではありません。
しかし、素材と構造と仕立てがここまで揃うと、結果として“美しい一着”として立ち上がってきます。
どこかひとつが突出しているのではなく、全てが均等に高い。
だから見る距離を変えても印象が揺れない。近くで触れても、遠くから眺めても成立する。
白のカーフスキンという難しい素材を使いながら、ここまで完成度の高いブルゾンは多くありません。HERMÈSのレザーウェアの魅力をまっすぐに感じられる、特別な一着です。
Measurements : サイズ情報
表記 : 50 (日本メンズサイズ M-L相当)
平置き採寸 : 肩幅 48cm 身幅 57cm 袖丈 62.5cm 着丈 67cm
Condition :商品状態
Vintage特有の着用感は御座いますが、大きなダメージのないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : Hermès
Material : Calf Leather 100% [lining] Polyester 100%
Color : White
Size : 50
Model 173cm 63kg
HERMÈSによるカーフスキン・ブルゾン。
写真の段階でも十分に存在感がありますが、実物はさらに一段上の完成度を持っています。
まず最初に伝えたいのは、この革の“面の整い方”です。
白〜アイボリー系のレザーは、もともと隠しごまかしが効きません。革の表情がそのまま露出してしまうため、原皮の段階でクオリティが低いと、全てが表に出る素材です。ところが、このジャケットはどのパネルにも“ばらつき”がありません。毛穴の並び、シボの細かさ、光の返り方。どこを切り取っても水準が同じで、原皮の質が相当に高いことが一目で分かります。
前身頃を大きな一枚革で取っているのも象徴的です。
HERMÈSのレザーウェアは、革の歩留まりを優先しません。きれいな面を広く確保するために、あえて大きく切り出す。これは原皮の質への圧倒的な信頼がないとできないアプローチです。面の揃い方に自信がなければ、この取り方は成立しません。
次に触れるべきは、革の“厚みと密度”です。
指で押すと柔らかく沈むのに、すぐに形が戻る。これは繊維の密度が十分に詰まったカーフである証拠です。革が薄すぎても厚すぎても、この反応にはなりません。薄く仕上げても自立できる。軽いのに頼りなくない。この感触は、HERMÈSが扱うカーフならではの特徴です。
着用したときに感じる“軽さ”にも理由があります。
レザーの重さを感じさせないために、内部で細かい工夫が積み重ねられています。たとえば裏地。今回は全面がメッシュライニングですが、量販的なレザーブルゾンのメッシュとは質が違います。密度、手触り、耐久性が高く、体温と湿度の処理がうまくいくタイプ。袖を通した瞬間に、革のアウターに特有の重さや蒸れがないのが分かります。
肩のパネル構成も秀逸です。
前振り気味の立体的なカッティングで、腕が自然に前へ動きます。革のブルゾンでこの“自由度”が確保されているのは珍しい。動いたときに革がつっぱらない。日常の動作に対してストレスが出ない。構造を理解しているブランドでないと実現しないポイントです。
裾にはサイドジップがあり、シルエットの調整や可動域の確保にも機能します。
軽快さと造形。どちらも犠牲にしない作り。これはHERMÈSが長年やり続けている“服としてのレザー”の考え方に直結します。
ディティールにも触れたいところが多くあります。
まず目を引くのはフロントの斜めジップポケットと、その付け根に配置されたスナップ付きレザーストラップ。この位置、この角度、このサイズ。完全に計算された設計で、ジップの固定や補強としての役割を果たしていると考えるのが自然です。装飾として流しているのではなく、構造を成立させるための要素になっています。
袖には縦方向のジップポケット。
一般的にはMA-1などミリタリーの文脈で語られるディティールですが、HERMÈSはこれをレザーで再解釈しています。レザーの質感とミリタリー由来の構造をバランスよく共存させている点が特徴的です。決して主張が強くなりすぎず、全体のデザインに自然に馴染ませるセンスはHERMÈSならでは。
そして、もう一つ重要な特徴が“縫製”です。
HERMÈSのレザーウェアは、縫い目が表面に段差として現れません。レザーは厚みがある素材なので、ステッチのラインが主張するのが普通なのですが、このジャケットは表面が極めてフラットに整っています。これは縫い代の処理、革の厚み調整、ステッチ幅の管理の精度が高い証拠です。縫い目の存在が邪魔をしないからこそ、革そのものの表情がはっきりと立ち上がる。外観の“清潔さ”がここで生まれています。
金具を見ても、HERMÈSのこだわりが明確です。
スナップにはHERMÈS PARISの刻印。ファスナーはYKK製。HERMÈS=ririのイメージが強い方も多いと思いますが、こうしたスポーティで機能性を備えたタイプのレザーでは、耐久性と精度を優先してYKKが使用されることがあります。これは“例外”ではなく、“用途別の最適解”として存在する選択です。
このブルゾンは、カーフの質、着やすさを生む構造、精度の高い縫製、適切な金具選び。
これらの要素が一つずつ正確に積み重なって出来上がっています。色が白というだけでなく、白だからこそ見えてしまう革の“面”をしっかり成立させている。
隠せない素材に真正面から向き合ったときにしか出せない完成度があります。
HERMÈSのレザージャケットは、派手なデザインで魅せるタイプではありません。
しかし、素材と構造と仕立てがここまで揃うと、結果として“美しい一着”として立ち上がってきます。
どこかひとつが突出しているのではなく、全てが均等に高い。
だから見る距離を変えても印象が揺れない。近くで触れても、遠くから眺めても成立する。
白のカーフスキンという難しい素材を使いながら、ここまで完成度の高いブルゾンは多くありません。HERMÈSのレザーウェアの魅力をまっすぐに感じられる、特別な一着です。
Measurements : サイズ情報
表記 : 50 (日本メンズサイズ M-L相当)
平置き採寸 : 肩幅 48cm 身幅 57cm 袖丈 62.5cm 着丈 67cm
Condition :商品状態
Vintage特有の着用感は御座いますが、大きなダメージのないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
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