[Late 1990’s – Early 2000’s] “JOHN LOBB PARIS” Double Monk-Strap Shoes – Smooth × Grain Brown Calf
¥121,000
Brand : JOHN LOBB
Material : Leather
Size: Unknown(UK 8E)
JOHN LOBB──
19世紀のロンドンで始まった小さな靴工房が、のちに“世界の靴づくりの基準”と呼ばれるまでになる。その歩みは、決して派手ではありません。
顧客名簿に貴族や王族の名が並び、イギリス王室御用達を授かったのも、華やかな物語のためではなく、「どれほど複雑な足でも、痛みなく、美しく仕立てる技術」を淡々と積み上げてきた結果です。
そして1976年、Hermès がパリでの商標権を取得したことにより、
ロンドンのビスポークとは別軸で発展を始めたのが “JOHN LOBB PARIS”。
既成靴でありながらビスポーク由来の哲学を備え、
大量生産ではなく、「美しい形を安定して作り続ける工業精度」で世界からの信頼を得ていきました。
その中でも、ダブルモンクは Lobb Paris を象徴するカテゴリーです。
現行まで続く二大アイコン──
ドレス靴の極致と呼ばれる Philip、
カントリーと都市性を結ぶ William──
この二つは、John Lobb のダブルモンクを語るうえで欠かせない柱です。
ただし、今回の一足は、そのどちらにも属さないとされるものです。
Philip と William の“名作”という枠組みをあえて外れながら、
John Lobb Paris が本質として持つ美学──
ラストの精度、革の選別、縫製の緻密さ、クラシックな構造美──だけを純度高く残した、静かな存在です。
まず目に入るのが、アッパーのコンビレザー。
ストラップ部分には細かなグレインカーフ、
キャップからヴァンプにかけては滑らかなスムースカーフ。
色は同じブラウンでも、質感が異なることで光沢・陰影の沈み方が違い、
履き込まれた時間そのものが立体感となって現れています。
Philip のような全面スムースでもなく、
William のような全面グレインでもない。
この“異素材の揺らぎ”を肯定するバランスこそ、90〜00年代初頭の Lobb Paris が持っていた自由度です。
フォルムも特別です。
つま先はクラシックなラウンド。
けれど丸さに甘さはなく、前へ滑るように絞られたフレンチラストらしい緊張感が残る。
甲は低く、踵は細く、全体が縦方向にスッと伸びる。
Philip のシャープな現代性でも、William の重厚なカントリー性でもない、
「古典的で洗練されたドレス靴」という佇まいです。
キャップトゥのステッチは、Lobb の端正さを端的に物語る部分。
二重に走る縫い線は整い、そのピッチはほぼ揺れない。
機械任せではなく、人の手の“癖”すら消えてしまうほど均質に縫われている。
こうした均一性は、Lobb Paris が“工業製品として世界最高峰”と評価される理由そのものです。
ソールはフルレザー。
これは William の標準仕様ではなく、
本作がアイコンモデルではなく クラシックラインの独立したモデルであることを裏付けます。
前足部の減り方、踵のリフト交換痕は、長く愛用されながら正しく手入れをされてきた履歴を教えてくれる。
それでもウェルトの張りは崩れず、全体の線は美しいまま保たれている。
コンビレザーは、経年で特に魅力が深まります。
スムースは艶が強まり、グレインは陰影を蓄える。
二つの素材が別々の速度で成熟しながら、ひとつの色調に共存する。
これは単一素材のドレスシューズでは絶対に起こらない変化です。
靴は単に履くだけで育つわけではありません。
良い靴は、良い革と良い構造を持ち、長年履かれてこそ、その美しさを表に出してくる。
このダブルモンクはまさにその典型で、スムースとグレインが経年で別々の艶を帯びながら、ひとつの色調としてまとまっていく。
これは均一で平坦なカーフでは決して出せない深みです。
John Lobb の靴は「整っていること」が最大の魅力といわれますが、本作には“整いの奥にある豊かさ”が宿っています。
端正なフォルムの中に、年数が生んだ陰影と立体感が重なることで、ドレッシーでありながら凛とした存在感を放っている。
これは既製靴の世界でも極めて稀な“時間の贅沢”です。
ビスポークのように特別扱いをせずとも良い。
日常の中で自然に履き続け、革とともに季節を重ねていくことこそ、Lobb にとって正しい育ち方。
この一足は、まさにそれを美しく体現した靴です。
Measurement : サイズ情報
表記: Unknown (印字が消えていて解読不可)UK 8E相当
採寸 : ソール全長 29.5cm 底幅 10cm ソール高 2.8cm 甲周り 19cm
Condition :商品状態
経年によるレザーの変化、使用による小キズやシワは見られますが、大きなダメージのないグッドコンディション。
ヴィンテージ特有の風合いとしてお楽しみください。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : JOHN LOBB
Material : Leather
Size: Unknown(UK 8E)
JOHN LOBB──
19世紀のロンドンで始まった小さな靴工房が、のちに“世界の靴づくりの基準”と呼ばれるまでになる。その歩みは、決して派手ではありません。
顧客名簿に貴族や王族の名が並び、イギリス王室御用達を授かったのも、華やかな物語のためではなく、「どれほど複雑な足でも、痛みなく、美しく仕立てる技術」を淡々と積み上げてきた結果です。
そして1976年、Hermès がパリでの商標権を取得したことにより、
ロンドンのビスポークとは別軸で発展を始めたのが “JOHN LOBB PARIS”。
既成靴でありながらビスポーク由来の哲学を備え、
大量生産ではなく、「美しい形を安定して作り続ける工業精度」で世界からの信頼を得ていきました。
その中でも、ダブルモンクは Lobb Paris を象徴するカテゴリーです。
現行まで続く二大アイコン──
ドレス靴の極致と呼ばれる Philip、
カントリーと都市性を結ぶ William──
この二つは、John Lobb のダブルモンクを語るうえで欠かせない柱です。
ただし、今回の一足は、そのどちらにも属さないとされるものです。
Philip と William の“名作”という枠組みをあえて外れながら、
John Lobb Paris が本質として持つ美学──
ラストの精度、革の選別、縫製の緻密さ、クラシックな構造美──だけを純度高く残した、静かな存在です。
まず目に入るのが、アッパーのコンビレザー。
ストラップ部分には細かなグレインカーフ、
キャップからヴァンプにかけては滑らかなスムースカーフ。
色は同じブラウンでも、質感が異なることで光沢・陰影の沈み方が違い、
履き込まれた時間そのものが立体感となって現れています。
Philip のような全面スムースでもなく、
William のような全面グレインでもない。
この“異素材の揺らぎ”を肯定するバランスこそ、90〜00年代初頭の Lobb Paris が持っていた自由度です。
フォルムも特別です。
つま先はクラシックなラウンド。
けれど丸さに甘さはなく、前へ滑るように絞られたフレンチラストらしい緊張感が残る。
甲は低く、踵は細く、全体が縦方向にスッと伸びる。
Philip のシャープな現代性でも、William の重厚なカントリー性でもない、
「古典的で洗練されたドレス靴」という佇まいです。
キャップトゥのステッチは、Lobb の端正さを端的に物語る部分。
二重に走る縫い線は整い、そのピッチはほぼ揺れない。
機械任せではなく、人の手の“癖”すら消えてしまうほど均質に縫われている。
こうした均一性は、Lobb Paris が“工業製品として世界最高峰”と評価される理由そのものです。
ソールはフルレザー。
これは William の標準仕様ではなく、
本作がアイコンモデルではなく クラシックラインの独立したモデルであることを裏付けます。
前足部の減り方、踵のリフト交換痕は、長く愛用されながら正しく手入れをされてきた履歴を教えてくれる。
それでもウェルトの張りは崩れず、全体の線は美しいまま保たれている。
コンビレザーは、経年で特に魅力が深まります。
スムースは艶が強まり、グレインは陰影を蓄える。
二つの素材が別々の速度で成熟しながら、ひとつの色調に共存する。
これは単一素材のドレスシューズでは絶対に起こらない変化です。
靴は単に履くだけで育つわけではありません。
良い靴は、良い革と良い構造を持ち、長年履かれてこそ、その美しさを表に出してくる。
このダブルモンクはまさにその典型で、スムースとグレインが経年で別々の艶を帯びながら、ひとつの色調としてまとまっていく。
これは均一で平坦なカーフでは決して出せない深みです。
John Lobb の靴は「整っていること」が最大の魅力といわれますが、本作には“整いの奥にある豊かさ”が宿っています。
端正なフォルムの中に、年数が生んだ陰影と立体感が重なることで、ドレッシーでありながら凛とした存在感を放っている。
これは既製靴の世界でも極めて稀な“時間の贅沢”です。
ビスポークのように特別扱いをせずとも良い。
日常の中で自然に履き続け、革とともに季節を重ねていくことこそ、Lobb にとって正しい育ち方。
この一足は、まさにそれを美しく体現した靴です。
Measurement : サイズ情報
表記: Unknown (印字が消えていて解読不可)UK 8E相当
採寸 : ソール全長 29.5cm 底幅 10cm ソール高 2.8cm 甲周り 19cm
Condition :商品状態
経年によるレザーの変化、使用による小キズやシワは見られますが、大きなダメージのないグッドコンディション。
ヴィンテージ特有の風合いとしてお楽しみください。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
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