Brand : "Levi Strauss & Co. Europe"
Color : Indigo
Material : Cotton 100%
Size：W36 L34
Model : 175cm 65kg

アメリカで生まれた Levi’s は、ヨーロッパに渡った瞬間から、まったく別の歴史を歩み始めます。
アメリカ本国の 501 や 505、Cone Mills の荒々しい縦落ちが象徴する“US Levi’s の文法”とは異なり、
ヨーロッパでは地域の生活環境・体型・労働文化に合わせた、独自のフィット体系が必要とされていました。
そこで登場したのが、600番台・300番台といった Euro Levi’s 独自の型番シリーズです。
特にイギリス、ベルギー、スペインの Levi’s 工場は、こうした EU企画のデニムを生み出す中核となり、
アメリカにはないフィット、縫製、色落ちを育てていきました。

欧州で作られた Levi’s を象徴するのが、インディゴの表情の違いです。
デニムは、染液に浸したあと空気に触れさせて酸化させる工程を繰り返すことで青みを増していきますが、
アメリカとヨーロッパでは、この酸化工程の取り方が異なります。
Cone Mills が長めの酸化時間で深いネイビーを作り、ムラ糸の強い縦落ちを生み出したのに対し、
EUの工場では 酸化時間が短いロットが多く、発色がやや浅く、赤みを含む青に変化する傾向があります。

さらに決定的なのが “水の違い”。
アメリカ南部の軟水寄りの水質ではインディゴの定着が強く縦に落ちる一方、
イギリスやベルギーの硬水域では、染料が糸の内部に均一に広がりやすく、
“フラットに育つブルー” “均一フェード” が生まれます。
Euro Levi’s の青さには、この物理的条件が深く関わっているのです。



今回紹介する一本は、まさにそのヨーロッパ Levi’s の文脈をそのまま体現した存在。
“Levi’s Orange Tab 630-02”
1999年2月製造 / MADE IN UK。
英国製 Levi’s が終わりを迎える直前の、生産終盤期にあたる希少な個体です。
2000年代初頭を境に UK工場は閉鎖され、生産はポルトガル・トルコ・モロッコに移行したため、
この時期の “Made in UK のオレンジタブ” は、いまや確実に数が減っています。



630 番台は Euro Levi’s の中でも特に人気のあるフィットで、
深めの股上、ゆるやかに落ちるストレート、ワタリの適度な余裕、
そして控えめなテーパードが特徴です。
501 の太さとも 505 の直線性とも違う、“ヨーロッパの生活に最適化されたストレート”。
都市生活の中で自然に馴染むラインは、現代のスタイルにも非常に合わせやすい。




インディゴの色味は、まさにUK製 Levi’s の真骨頂。
縦落ちが主張しすぎない均一フェードで、光の角度で淡いブルーから深いブルーへと静かに移り変わる。
ムラ糸の濃淡ではなく、“地域固有の水質と染色工程が生む青”を楽しむ一本です。

YKK ジップ、白スレーキのインクスタンプ、クラシックな TWO HORSE パッチ。
どれも 90年代末の UK製 Levi’s に一致する仕様であり、
本作が“1999年2月製造のオーセンティック個体”であることを裏付けています。

Euro Levi’s が好きな方にはたまらない背景を持つ一本。
アメリカの縦落ちとはまったく別の魅力を持った、
“ヨーロッパの Levi’s のブルー”をしっかり味わえるデニムです。


Measurements:採寸情報

表記：W36 L34（日本メンズサイズ 35インチ相当）
平置き採寸 : ウエスト 90cm 股上 32cm 股下 75cm ワタリ幅 31cm 裾幅 22cm

Condition：商品状態

Vintageデニムらしい色落ち感がございます。
また、所々にシミが見られます。写真にてご確認ください。

Attention

・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

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ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

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