Vintage "Hermès" -Chaîne d'Ancre TGM- Silver925 Chain Bracelet (11 Links)
¥330,000
Brand : Hermès
Material : Silver 925
Size : TGM (コマの大きさ長辺:約2.4cm、短辺:約1.4cm), 11コマ, 全長約22.0cm
HERMÈSのジュエリーの中でも、Chaîne d’Ancreは特別な存在です。
ちょっとした意匠や素材の話ではなく、誕生して以来ずっと「なぜこのデザインが普遍たりえるのか」という問いに正面から向き合ってきたシリーズ。
その答えがもっとも純粋なかたちで現れている一本だと思います。
Chaîne d’Ancre の原型は1956年に誕生したとされています。
その着想源になったのは、港に停泊する船をつなぐ“錨鎖”。
海に生きるロープワークや金属の連なりを、HERMÈSが持つ馬具製造の精度で置き換えたことで、ひとつの「デザイン」が生まれた。
Hermèsは伝統的に“道具”を“美しい工芸品”へと昇華させるのが巧みですが、Chaîne d’Ancreはその象徴ともいえるシリーズです。
このブレスレットの最も明確な特徴は、コマひとつひとつが楕円形のフレームの中に横棒を渡した“アンカーリンク”構造になっていること。
ただのチェーンではなく、“機能の名残”がそのまま美しさになっている。
金属の質量感、楕円の張り、横棒の重心。
すべてが“力学的に正しい形”をしていて、それがそのまま視覚的な安心感につながっています。
今回の個体は TGM 11コマ。
TGMはシリーズ中でも最も存在感のあるカテゴリーで、コマ自体の厚みと幅がしっかり確保されているのが特徴です。
腕に置いた瞬間にわかるのは、“重さではなく密度を感じる”タイプのシルバーということ。
HERMÈSのシルバーは柔らかすぎず、硬質でもなく、磨きと経年のバランスが最も心地よいところに置かれています。
この密度があるからこそ、肌の上でカタカタと音を立てるのではなく、しっとりと動く。
11コマという長さも、巻き込む角度や落ちるラインが最も美しく見える比率になっており、TGMの魅力を真正面から引き出してくれます。
留め具はおなじみの トグルバー × ラウンドリング。
この構造にHermèsがこだわり続ける理由は、「構造が美しさを生み続ける」から。
カチッと留まるわけではないのに、落ちない。
力がかかる方向と角度に対して、自然と安定する。
この機能と美しさの一致は、バッグや馬具で積み重ねてきたHermèsの設計思想がそのまま凝縮されているように感じます。
そして、このブレスレットが“一生物”と呼べる理由は、素材の強さやデザインの普遍性だけではありません。
シルバーのジュエリーは、時間が経つほど持ち主の生活や癖を吸い込んでいく。
叩かれたわけでもないのに生まれる微細な傷、光沢の変化、角の丸み。
Chaîne d’Ancreはコマそのものが大きく、動きも滑らかなので、その経年変化がとにかくわかりやすい。
磨いて明るく戻すこともできるし、燻みを生かして渋みを深めることもできる。
“自分の体温に馴染んでいく”感覚がもっとも強いのが、TGMサイズだと思います。
さらに、このデザインはジェンダーを問わず成立する数少ないジュエリーでもあります。
線が太く、均整が取れているため、男性の腕でも女性の腕でも自然に馴染む。
そして、スタイルを限定しない。
Tシャツの上でも、ニットの袖口でも、テーラードジャケットの下でも成立する。
Chaîne d’Ancreが長く愛されるのは、見た目の強さではなく“調和の設計”が優れているからです。
今回の個体を写真で見てもわかるように、コマとコマの間に生まれる影が美しい。
ただ光を反射するだけではなく、陰影のグラデーションがきちんと出る。
これはTGM 11コマというサイズだからこそ生まれる立体感で、細いシルバーチェーンには決して現れない表情です。
シンプルな服装にも、強めのアウターにも、どちらにも引けを取らない存在感がある。
“アクセサリー”としてではなく、“装備”として身につけられる感覚に近いと思います。
Chaîne d’Ancre は誕生から半世紀以上経っても、デザインがほとんど変わっていません。
変える必要がないほど完成されているから。
そして、世代を超えて受け継ぐことのできる数少ないシルバージュエリーでもあります。
誰が身につけても美しく、時間が経つほど味が出て、使われるほど完成に近づいていく。
“一生物”という言葉は簡単に使うものではないけれど、このブレスレットに限っては自然とそう言いたくなる理由があります。
TGM 11 は、HERMÈSのシルバージュエリーを代表する象徴でありながら、日常で気負わず使えるバランスも備えている。
そして、ただ所有するだけではなく、「使われることで良くなる」という性質を持った数少ないデザイン。
毎日の服の延長として、長い年月とともに育っていく一本です。
Condition :商品状態
経年によるシルバーの色味の変化や小傷がやや見られます。
ヴィンテージ特有の雰囲気としてお楽しみくださいませ。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : Hermès
Material : Silver 925
Size : TGM (コマの大きさ長辺:約2.4cm、短辺:約1.4cm), 11コマ, 全長約22.0cm
HERMÈSのジュエリーの中でも、Chaîne d’Ancreは特別な存在です。
ちょっとした意匠や素材の話ではなく、誕生して以来ずっと「なぜこのデザインが普遍たりえるのか」という問いに正面から向き合ってきたシリーズ。
その答えがもっとも純粋なかたちで現れている一本だと思います。
Chaîne d’Ancre の原型は1956年に誕生したとされています。
その着想源になったのは、港に停泊する船をつなぐ“錨鎖”。
海に生きるロープワークや金属の連なりを、HERMÈSが持つ馬具製造の精度で置き換えたことで、ひとつの「デザイン」が生まれた。
Hermèsは伝統的に“道具”を“美しい工芸品”へと昇華させるのが巧みですが、Chaîne d’Ancreはその象徴ともいえるシリーズです。
このブレスレットの最も明確な特徴は、コマひとつひとつが楕円形のフレームの中に横棒を渡した“アンカーリンク”構造になっていること。
ただのチェーンではなく、“機能の名残”がそのまま美しさになっている。
金属の質量感、楕円の張り、横棒の重心。
すべてが“力学的に正しい形”をしていて、それがそのまま視覚的な安心感につながっています。
今回の個体は TGM 11コマ。
TGMはシリーズ中でも最も存在感のあるカテゴリーで、コマ自体の厚みと幅がしっかり確保されているのが特徴です。
腕に置いた瞬間にわかるのは、“重さではなく密度を感じる”タイプのシルバーということ。
HERMÈSのシルバーは柔らかすぎず、硬質でもなく、磨きと経年のバランスが最も心地よいところに置かれています。
この密度があるからこそ、肌の上でカタカタと音を立てるのではなく、しっとりと動く。
11コマという長さも、巻き込む角度や落ちるラインが最も美しく見える比率になっており、TGMの魅力を真正面から引き出してくれます。
留め具はおなじみの トグルバー × ラウンドリング。
この構造にHermèsがこだわり続ける理由は、「構造が美しさを生み続ける」から。
カチッと留まるわけではないのに、落ちない。
力がかかる方向と角度に対して、自然と安定する。
この機能と美しさの一致は、バッグや馬具で積み重ねてきたHermèsの設計思想がそのまま凝縮されているように感じます。
そして、このブレスレットが“一生物”と呼べる理由は、素材の強さやデザインの普遍性だけではありません。
シルバーのジュエリーは、時間が経つほど持ち主の生活や癖を吸い込んでいく。
叩かれたわけでもないのに生まれる微細な傷、光沢の変化、角の丸み。
Chaîne d’Ancreはコマそのものが大きく、動きも滑らかなので、その経年変化がとにかくわかりやすい。
磨いて明るく戻すこともできるし、燻みを生かして渋みを深めることもできる。
“自分の体温に馴染んでいく”感覚がもっとも強いのが、TGMサイズだと思います。
さらに、このデザインはジェンダーを問わず成立する数少ないジュエリーでもあります。
線が太く、均整が取れているため、男性の腕でも女性の腕でも自然に馴染む。
そして、スタイルを限定しない。
Tシャツの上でも、ニットの袖口でも、テーラードジャケットの下でも成立する。
Chaîne d’Ancreが長く愛されるのは、見た目の強さではなく“調和の設計”が優れているからです。
今回の個体を写真で見てもわかるように、コマとコマの間に生まれる影が美しい。
ただ光を反射するだけではなく、陰影のグラデーションがきちんと出る。
これはTGM 11コマというサイズだからこそ生まれる立体感で、細いシルバーチェーンには決して現れない表情です。
シンプルな服装にも、強めのアウターにも、どちらにも引けを取らない存在感がある。
“アクセサリー”としてではなく、“装備”として身につけられる感覚に近いと思います。
Chaîne d’Ancre は誕生から半世紀以上経っても、デザインがほとんど変わっていません。
変える必要がないほど完成されているから。
そして、世代を超えて受け継ぐことのできる数少ないシルバージュエリーでもあります。
誰が身につけても美しく、時間が経つほど味が出て、使われるほど完成に近づいていく。
“一生物”という言葉は簡単に使うものではないけれど、このブレスレットに限っては自然とそう言いたくなる理由があります。
TGM 11 は、HERMÈSのシルバージュエリーを代表する象徴でありながら、日常で気負わず使えるバランスも備えている。
そして、ただ所有するだけではなく、「使われることで良くなる」という性質を持った数少ないデザイン。
毎日の服の延長として、長い年月とともに育っていく一本です。
Condition :商品状態
経年によるシルバーの色味の変化や小傷がやや見られます。
ヴィンテージ特有の雰囲気としてお楽しみくださいませ。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
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