[1999AW]"GUCCI" Hair-on-Hide Leather Convertible Collar Jacket (Designed by Tom Ford)
¥165,000
Brand : GUCCI
Material : Leather
Color : Black
Size: 52
Model:175cm 65kg
1990年代のGUCCIを語る上で、Tom Fordという存在を抜きにすることはできません。
GUCCIの公式アーカイブでも、1994年はデザイナーがクリエイティブ・ディレクターとしてメゾンへ独自の視点を持ち込む、新しい時代の始まりとして記録されています。
その最初の名前がTom Fordでした。
ただ、FordがGUCCIにもたらしたものは、服のデザインだけではありません。
1999年のインタビューで彼は、広告、店舗設計、パッケージ、商品構成、ブランド戦略までを自らの仕事として挙げ、“That’s what fascinates me.” と語っています。
服を作るだけでなく、GUCCIという名前の下に存在するプロダクト、空間、広告、そしてそこに登場する人物像までをひとつの世界観として統合する。
現在のラグジュアリーブランドにおける「クリエイティブ・ディレクター」という存在を考える上でも、Fordが90年代のGUCCIで担った役割は非常に大きなものでした。
そして、そのGUCCIが世紀末へ向かっていた1999AW。
このシーズンのメンズに公式のコレクションタイトルが付けられていた事実は確認できません。しかし同時代の報道を追うと、その内容は非常に明確です。
白、あるいは黒に赤い側章を入れたタキシードトラウザーズ。その上には光沢を放つ“pony-skin”のバイカー由来のジャケット。
使い込まれたデニムにベルベットのタキシードジャケット。
そしてファーを用いたバイカージャケット。
フォーマルとバイカー。
テーラリングとスポーツウェア。
簡潔なフォルムと、触覚的なラグジュアリー。
本来なら別々の場所にあるはずのものを、ひとつのワードローブへ持ち込んでいたことが、当時の記録から確認できます。
今回ご紹介するのは、その1999AWのランウェイで登場した一着。
一見すれば、ブラックの3ボタンジャケット。
しかし、その表面を覆っているのは通常のスムースレザーではありません。
革の表面に短い毛を残した、Hair-on-Hide Leather。
当時の記事では、この種の素材は“pony-skin”と表現されています。
ただし、ファッションにおけるPony Hair / Pony Skinという呼称は必ずしも動物種そのものを示すものではなく、この個体についても素材表示から種を特定できていません。
そのためrecollectionでは、構造を正確に示すHair-on-Hide Leatherという名称を用いています。
そして、なぜTom Ford期のGUCCIにこうした素材がこれほど似合うのか。
その答えに近いものを、Ford自身が残しています。
1999年、1970年代から受けた影響について彼は、
“things were very streamlined, simple, but in very luxurious materials.”
と語りました。
形は研ぎ澄まされていて簡潔。しかし素材は徹底して贅沢であること。
さらに後年、Studio 54をはじめとする1970年代後半への憧憬を振り返り、
“the touch of things was sensual.”
とも語っています。
彼が思い出したのはシルクであり、ファーであり、ベルベットでした。
視覚的にはミニマルでありながら、実際に触れれば途端に豊かさが立ち上がってくる。Fordにとって素材は、服の表面を覆うものではなく、官能性そのものを身体へ伝えるための装置でもあったことが、その言葉から読み取れます。
このHair-on-Hideもまさにそうです。
短く密集した毛は光を一定方向へ反射するため、同じブラックでありながら、見る角度によって深い黒から鈍いシルバーまで表情を変化させます。
さらにこのジャケットでは、前後を横断する水平の切り替え、センターバック、脇、袖と、革をいくつものパネルへ分割しています。
色を切り替えているわけではありません。
それでも、それぞれの面で毛並みと光の入り方が変わることで、黒と黒の境界だけが浮かび上がる。
装飾を加えるのではなく、素材そのものをデザインとして利用した構成。
襟も興味深く、大きく開けばラペルを持つテーラードジャケットのように見えながら、最上部まで閉じればスタンドカラーへ変化するコンバーチブル仕様。
フロントは4ボタン。
ポケットも縦方向の切り込みへ極力存在感を抑え、ボタンにのみ小さくGUCCIの刻印を残しています。
Hair-on-Hideそのものが、この世にほとんど存在しない原料というわけではありません。
この服における希少性はそこではなく、これだけ贅沢な毛付き革をメンズジャケット一着分に用い、Tom Fordが1999AWのGUCCIでランウェイへ送り出したものが、四半世紀以上を経た現在まで残っていることにあります。
“streamlined, simple, but in very luxurious materials.”
簡潔なフォルムと、圧倒的に豊かなマテリアル。
そして触れることで初めて完成する官能性。
1990年代にTom Fordが作り上げたGUCCIというブランドの美意識を、「素材」という一点からこれ以上なく雄弁に語ってくれる一着です。
Measurement : サイズ情報
表記 : 52 (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸 : 肩幅 49cm 身幅 59cm 着丈 72.5cm 袖丈 72cm
袖丈は曲げて着用してもよろしいかと思います。
採寸は伸ばした状態で計測しております。
Condition :商品状態
肘周りや脇口などの擦れる部分で毛抜けが生じ、スムース部分が現れております。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : GUCCI
Material : Leather
Color : Black
Size: 52
Model:175cm 65kg
1990年代のGUCCIを語る上で、Tom Fordという存在を抜きにすることはできません。
GUCCIの公式アーカイブでも、1994年はデザイナーがクリエイティブ・ディレクターとしてメゾンへ独自の視点を持ち込む、新しい時代の始まりとして記録されています。
その最初の名前がTom Fordでした。
ただ、FordがGUCCIにもたらしたものは、服のデザインだけではありません。
1999年のインタビューで彼は、広告、店舗設計、パッケージ、商品構成、ブランド戦略までを自らの仕事として挙げ、“That’s what fascinates me.” と語っています。
服を作るだけでなく、GUCCIという名前の下に存在するプロダクト、空間、広告、そしてそこに登場する人物像までをひとつの世界観として統合する。
現在のラグジュアリーブランドにおける「クリエイティブ・ディレクター」という存在を考える上でも、Fordが90年代のGUCCIで担った役割は非常に大きなものでした。
そして、そのGUCCIが世紀末へ向かっていた1999AW。
このシーズンのメンズに公式のコレクションタイトルが付けられていた事実は確認できません。しかし同時代の報道を追うと、その内容は非常に明確です。
白、あるいは黒に赤い側章を入れたタキシードトラウザーズ。その上には光沢を放つ“pony-skin”のバイカー由来のジャケット。
使い込まれたデニムにベルベットのタキシードジャケット。
そしてファーを用いたバイカージャケット。
フォーマルとバイカー。
テーラリングとスポーツウェア。
簡潔なフォルムと、触覚的なラグジュアリー。
本来なら別々の場所にあるはずのものを、ひとつのワードローブへ持ち込んでいたことが、当時の記録から確認できます。
今回ご紹介するのは、その1999AWのランウェイで登場した一着。
一見すれば、ブラックの3ボタンジャケット。
しかし、その表面を覆っているのは通常のスムースレザーではありません。
革の表面に短い毛を残した、Hair-on-Hide Leather。
当時の記事では、この種の素材は“pony-skin”と表現されています。
ただし、ファッションにおけるPony Hair / Pony Skinという呼称は必ずしも動物種そのものを示すものではなく、この個体についても素材表示から種を特定できていません。
そのためrecollectionでは、構造を正確に示すHair-on-Hide Leatherという名称を用いています。
そして、なぜTom Ford期のGUCCIにこうした素材がこれほど似合うのか。
その答えに近いものを、Ford自身が残しています。
1999年、1970年代から受けた影響について彼は、
“things were very streamlined, simple, but in very luxurious materials.”
と語りました。
形は研ぎ澄まされていて簡潔。しかし素材は徹底して贅沢であること。
さらに後年、Studio 54をはじめとする1970年代後半への憧憬を振り返り、
“the touch of things was sensual.”
とも語っています。
彼が思い出したのはシルクであり、ファーであり、ベルベットでした。
視覚的にはミニマルでありながら、実際に触れれば途端に豊かさが立ち上がってくる。Fordにとって素材は、服の表面を覆うものではなく、官能性そのものを身体へ伝えるための装置でもあったことが、その言葉から読み取れます。
このHair-on-Hideもまさにそうです。
短く密集した毛は光を一定方向へ反射するため、同じブラックでありながら、見る角度によって深い黒から鈍いシルバーまで表情を変化させます。
さらにこのジャケットでは、前後を横断する水平の切り替え、センターバック、脇、袖と、革をいくつものパネルへ分割しています。
色を切り替えているわけではありません。
それでも、それぞれの面で毛並みと光の入り方が変わることで、黒と黒の境界だけが浮かび上がる。
装飾を加えるのではなく、素材そのものをデザインとして利用した構成。
襟も興味深く、大きく開けばラペルを持つテーラードジャケットのように見えながら、最上部まで閉じればスタンドカラーへ変化するコンバーチブル仕様。
フロントは4ボタン。
ポケットも縦方向の切り込みへ極力存在感を抑え、ボタンにのみ小さくGUCCIの刻印を残しています。
Hair-on-Hideそのものが、この世にほとんど存在しない原料というわけではありません。
この服における希少性はそこではなく、これだけ贅沢な毛付き革をメンズジャケット一着分に用い、Tom Fordが1999AWのGUCCIでランウェイへ送り出したものが、四半世紀以上を経た現在まで残っていることにあります。
“streamlined, simple, but in very luxurious materials.”
簡潔なフォルムと、圧倒的に豊かなマテリアル。
そして触れることで初めて完成する官能性。
1990年代にTom Fordが作り上げたGUCCIというブランドの美意識を、「素材」という一点からこれ以上なく雄弁に語ってくれる一着です。
Measurement : サイズ情報
表記 : 52 (日本メンズサイズ L-XL相当)
平置き採寸 : 肩幅 49cm 身幅 59cm 着丈 72.5cm 袖丈 72cm
袖丈は曲げて着用してもよろしいかと思います。
採寸は伸ばした状態で計測しております。
Condition :商品状態
肘周りや脇口などの擦れる部分で毛抜けが生じ、スムース部分が現れております。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
