-Dead Stock-[2000's] "ARNYS PARIS" Pure Linen Hidden Button Down Shirt
¥99,000 ($627.19)
Brand : ARNYS PARIS
Material : Linen 100%
Color : Purple
Size : M
Model : 172cm 55kg
パリのエレガンスには、完璧に整えることだけでは辿り着けない領域があります。
上質なものを選び、正しい仕立てを知った上で、最後にほんの少しだけ規則から外れてみる。端正なジャケットに色褪せた生地を合わせたり、上等なリネンに皺を残したまま袖を通したり。
その僅かな隙に着る人の人格を宿すことこそ、フランスの装いが長く得意としてきた美意識なのかもしれません。
1933年、パリ左岸に誕生したARNYSは、まさにそんなエレガンスを体現したメゾンでした。
英国からは大胆な色彩とエキセントリックな感覚を、イタリアからは仕立ての柔らかさと流動性を取り入れながら、それらをサン=ジェルマン・デ・プレの文化的な空気の中で再解釈していく。
かつてARNYSを率いたJean Grimbertが語ったフランスのスタイル観にも通じるその折衷性は、フォレスティエールのような名作だけでなく、日常的な一枚のシャツにまで息づいていました。
今回ご紹介するのは、デッドストックで残されたピュアリネンのロングスリーブシャツ。
何より目を奪われるのは、ライラックを思わせる鮮やかなパープルです。
強い色ではありますが、決して平面的には映りません。
細番手のリネンによる繊細な織り目の中で紫の濃淡が細かく交錯し、光を透過するたびに青みを帯びたり、僅かに赤みを覗かせたりと、色そのものに奥行きが生まれています。
ARNYSにとって、色彩は装飾というより男性の装いから堅苦しさを取り除くためのひとつの語彙だったのでしょう。
ネイビーやグレーといった伝統的なメンズウェアの色彩だけに留まらず、ピンクやイエロー、グリーン、パープルまでを自然にワードローブへ迎え入れる。
今回の色にも奇を衒った印象はなく、むしろリネンの乾いた質感を介することで、紫という華やかな色が不思議なほど日常へ馴染んでいます。
その自由な色彩に対して、シャツそのものは極めて真面目に作られています。
長く美しい襟羽を持つレギュラーカラー、左胸のパッチポケット、背面ヨーク下に与えられた運動量。
身幅には十分な余白を残しながら、肩から裾までの輪郭はあくまで端正で、ゆったりとしたサイズでもだらしなく見えない。
そして襟元を裏返すと、このシャツで最も気の利いた仕掛けが現れます。
一見すればごく正統なレギュラーカラー。
しかし襟先の裏側には小さなボタンが隠され、表からは見えないまま襟を留めることができる、所謂ヒドゥンボタンダウンの設計となっています。
ボタンダウンという実用的な発想を借りておきながら、そのボタンは見せたくない。
便利なものは使う。ただし、野暮に見えるところだけは隠してしまう。
なんともフランス人らしい、少し気取った洒落っ気ではないでしょうか。
アメリカントラッドにおけるボタンダウンが、襟先を留めるという機能そのものをデザインとして表へ見せるのに対し、このシャツではその機能を襟の裏へ忍ばせることで、表側にはレギュラーカラーの長く流麗な輪郭だけを残しています。
クラシックのルールを知らないから崩すのではなく、知っているからこそ少しだけ弄ってみる。
この小さな仕掛けには、ARNYSというメゾンが持っていた知性とユーモアがよく表れているように思います。
さらに裾へ目を移せば、サイドシームには白い三角形のガゼット。
そこへ極小の騎手を刺繍し、着用してしまえばほとんど見えなくなる場所にまでARNYSの意匠を残しています。
同時期のARNYSのシャツにも同様のガゼット使いが確認でき、ブランドのシャツ作りを象徴する細部のひとつです。
大きなロゴを胸に置くのではなく、歩いたときに裾から一瞬だけ覗く場所へ紋章を置く。
隠しボタンダウンといい、このガゼットといい、見せるためのディテールより、見つけたときに少し嬉しくなるディテールを選ぶところが実にARNYSらしい。
そして、この個体がデッドストックで残されていることにも惹かれます。
100%リネンは着用と洗いを繰り返すことで皺が刻まれ、繊維が解れ、少しずつ身体へ馴染んでいく素材。
その変化をまだほとんど経験していない状態から、自分自身の生活によって育てていけることは、既に独立したメゾンとしての歴史を閉じたARNYSの一着を所有する上でも特別な意味を持つでしょう。
美しい仕立てを土台にしながら、リネンは少し皺があった方がいい。
クラシックな襟は、裏側だけ少し捻ってみる。
そして男性のシャツには、これくらい自由な紫があってもいい。
几帳面さだけでは完成しないエレガンス。
ARNYSが愛した左岸の装い、その知性と遊び心を非常に軽やかな形で楽しんでいただける一着でございます。
Measurement : サイズ情報
表記:M (日本メンズサイズ L相当)
平置き採寸 : 肩幅 50cm 身幅 65cm 着丈 83cm 袖丈 65cm
Condition :商品状態
紙付きのデッドストックでのご用意です。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : ARNYS PARIS
Material : Linen 100%
Color : Purple
Size : M
Model : 172cm 55kg
パリのエレガンスには、完璧に整えることだけでは辿り着けない領域があります。
上質なものを選び、正しい仕立てを知った上で、最後にほんの少しだけ規則から外れてみる。端正なジャケットに色褪せた生地を合わせたり、上等なリネンに皺を残したまま袖を通したり。
その僅かな隙に着る人の人格を宿すことこそ、フランスの装いが長く得意としてきた美意識なのかもしれません。
1933年、パリ左岸に誕生したARNYSは、まさにそんなエレガンスを体現したメゾンでした。
英国からは大胆な色彩とエキセントリックな感覚を、イタリアからは仕立ての柔らかさと流動性を取り入れながら、それらをサン=ジェルマン・デ・プレの文化的な空気の中で再解釈していく。
かつてARNYSを率いたJean Grimbertが語ったフランスのスタイル観にも通じるその折衷性は、フォレスティエールのような名作だけでなく、日常的な一枚のシャツにまで息づいていました。
今回ご紹介するのは、デッドストックで残されたピュアリネンのロングスリーブシャツ。
何より目を奪われるのは、ライラックを思わせる鮮やかなパープルです。
強い色ではありますが、決して平面的には映りません。
細番手のリネンによる繊細な織り目の中で紫の濃淡が細かく交錯し、光を透過するたびに青みを帯びたり、僅かに赤みを覗かせたりと、色そのものに奥行きが生まれています。
ARNYSにとって、色彩は装飾というより男性の装いから堅苦しさを取り除くためのひとつの語彙だったのでしょう。
ネイビーやグレーといった伝統的なメンズウェアの色彩だけに留まらず、ピンクやイエロー、グリーン、パープルまでを自然にワードローブへ迎え入れる。
今回の色にも奇を衒った印象はなく、むしろリネンの乾いた質感を介することで、紫という華やかな色が不思議なほど日常へ馴染んでいます。
その自由な色彩に対して、シャツそのものは極めて真面目に作られています。
長く美しい襟羽を持つレギュラーカラー、左胸のパッチポケット、背面ヨーク下に与えられた運動量。
身幅には十分な余白を残しながら、肩から裾までの輪郭はあくまで端正で、ゆったりとしたサイズでもだらしなく見えない。
そして襟元を裏返すと、このシャツで最も気の利いた仕掛けが現れます。
一見すればごく正統なレギュラーカラー。
しかし襟先の裏側には小さなボタンが隠され、表からは見えないまま襟を留めることができる、所謂ヒドゥンボタンダウンの設計となっています。
ボタンダウンという実用的な発想を借りておきながら、そのボタンは見せたくない。
便利なものは使う。ただし、野暮に見えるところだけは隠してしまう。
なんともフランス人らしい、少し気取った洒落っ気ではないでしょうか。
アメリカントラッドにおけるボタンダウンが、襟先を留めるという機能そのものをデザインとして表へ見せるのに対し、このシャツではその機能を襟の裏へ忍ばせることで、表側にはレギュラーカラーの長く流麗な輪郭だけを残しています。
クラシックのルールを知らないから崩すのではなく、知っているからこそ少しだけ弄ってみる。
この小さな仕掛けには、ARNYSというメゾンが持っていた知性とユーモアがよく表れているように思います。
さらに裾へ目を移せば、サイドシームには白い三角形のガゼット。
そこへ極小の騎手を刺繍し、着用してしまえばほとんど見えなくなる場所にまでARNYSの意匠を残しています。
同時期のARNYSのシャツにも同様のガゼット使いが確認でき、ブランドのシャツ作りを象徴する細部のひとつです。
大きなロゴを胸に置くのではなく、歩いたときに裾から一瞬だけ覗く場所へ紋章を置く。
隠しボタンダウンといい、このガゼットといい、見せるためのディテールより、見つけたときに少し嬉しくなるディテールを選ぶところが実にARNYSらしい。
そして、この個体がデッドストックで残されていることにも惹かれます。
100%リネンは着用と洗いを繰り返すことで皺が刻まれ、繊維が解れ、少しずつ身体へ馴染んでいく素材。
その変化をまだほとんど経験していない状態から、自分自身の生活によって育てていけることは、既に独立したメゾンとしての歴史を閉じたARNYSの一着を所有する上でも特別な意味を持つでしょう。
美しい仕立てを土台にしながら、リネンは少し皺があった方がいい。
クラシックな襟は、裏側だけ少し捻ってみる。
そして男性のシャツには、これくらい自由な紫があってもいい。
几帳面さだけでは完成しないエレガンス。
ARNYSが愛した左岸の装い、その知性と遊び心を非常に軽やかな形で楽しんでいただける一着でございます。
Measurement : サイズ情報
表記:M (日本メンズサイズ L相当)
平置き採寸 : 肩幅 50cm 身幅 65cm 着丈 83cm 袖丈 65cm
Condition :商品状態
紙付きのデッドストックでのご用意です。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
