[Late 90's-Early 00's] "CLEMENTS RIBEIRO" Shearling Leather Zip-Up Sports Jacket (Made in England)
Brand : CLEMENTS RIBEIRO
Material : Shearling
Color : Dark Brown
Size : M
Model : 172cm 55kg
90年代のロンドンを振り返ると、CLEMENTS RIBEIROは少し独特な場所にいたブランドです。
Suzanne ClementsとInacio RibeiroによるCLEMENTS RIBEIRO。
二人が名を広く知らしめたもののひとつがカシミアニットであり、ストライプや意外性のある配色、クラシックなモチーフを自由に組み替えながら、それまでどこか保守的だった上質なニットウェアを明確にファッションの領域へと引き寄せていきました。
その存在は決して一部の好事家だけに知られたものではなく、90年代後半には英国ファッションの第一線で評価され、1997年のBritish Designer of the YearではAlexander McQueenやJohn Gallianoらと並んで候補に名を連ねています。
後にフランスのCacharelのクリエイティブも任されるなど、ロンドンからパリへと活動の幅を広げていった二人。
当時のCLEMENTS RIBEIROは、いま古着市場で感じる知名度以上に、確かな存在感を持ったメゾンでした。
とはいえ、彼らの面白さはそうした華やかな経歴だけにあるわけではありません。
むしろ既に存在する服や装飾、ファッションの歴史を好んで扱いながら、色を変える、柄を衝突させる、素材を贅沢にする、あるいはプロポーションを少し崩す。
クラシックを否定して新しいものへ置き換えるのではなく、よく知っているからこそ、その辻褄をほんの少しだけ狂わせる。
すると見慣れていたはずの服が、急にCLEMENTS RIBEIROのものになります。
2004年春夏を評したVogueが、二人はファッション史を扱うことに長けていながら、その表現が過度に真面目には見えないと評していたのも象徴的。
上質な素材や伝統的な服への理解はきちんと持ちながら、それを必要以上な表現をしない。
ラグジュアリーをラグジュアリーらしく見せることだけに終始しない、少しのユーモアを含んだ距離感が彼らの服にはありました。
今回ご紹介するムートンジャケットも、そんなCLEMENTS RIBEIROの性格がよく現れた一着です。
短い着丈にフロントジップ、袖口と裾にはブラウンのニットリブ。
一見すれば簡潔なスポーツジャケットですが、いわゆるボンバージャケットでもなければ、ライダースをはじめとするモーターサイクルジャケットでもありません。
むしろ既存のどの型にも完全には属さないよう、パターンそのものから形を作っています。
首元から肩、脇へ向かって弧を描くように走る切り替え。
前身頃には大きな面を残しながら、背面では肩甲骨付近を水平に分割し、さらにセンターシームと縦方向のパネルによって身頃を構成しています。
厚みのあるムートンは縫い目そのものが強い線として現れるため、それを隠すのではなく、身体の立体を作る意匠として利用している。
結果として、見た目は驚くほど簡潔なのに、平面へ置いて眺めるほど作りは複雑です。
この関係が実にCLEMENTS RIBEIROらしい。
さらに面白いのが、それをムートンで作っていることでしょう。
シープスキンの革面を表に、毛面を内側に残したダブルフェイスの構造。
表側には細かなシボや皺が残り、襟元からは黒に近い毛足が覗きます。
これだけ素材に存在感があれば、大きなムートンカラーやバックルを加え、B-3やモーターサイクルジャケットの文脈へ寄せる方がずっと簡単だったはずです。
けれど、この一着にはそうした分かりやすい記号がほとんどありません。
小さなスタンドカラー、一本のジップ、左右のウェルトポケット、ニットリブ。
素材は贅沢なのに、形は妙にあっさり。
そして、その簡潔さの裏側でパターンだけが随分と凝っている。
上質な素材そのものを価値として終わらせず、どこか一箇所に違和感を作るCLEMENTS RIBEIROの方法論が、ここでは柄でも色でもなく「構築」に向けられています。
CLEMENTS RIBEIROは、クラシックなクリケットセーターやラグビージャージといった既成の服を、上質なカシミアやプロポーションの操作によって別のものへ読み替えるアプローチを現在まで続けています。
このムートンにも、それとよく似た知性があります。
フライトでも、モーターサイクルでもない。
かといって素材の豪華さを前面に出したラグジュアリーなレザージャケットでもない。
古典的なムートンという素材を、パターンの構築によって軽快なスポーツジャケットへ変えてしまう。
何かを大きく壊すのではなく、素材と形の関係をほんの少しずらすことで、ありそうでなかった服を作る。
ファッション史に敬意は払うけれど、深刻にはなりすぎない。
そんなCLEMENTS RIBEIROらしい軽やかな審美眼が、非常に贅沢なマテリアルの中に残された一着でございます。
Measurement : サイズ情報
Size : M (日本人メンズM相当)
平置き採寸 : 肩幅 49cm 身幅 57cm 着丈 67cm 袖丈 66cm
Condition :商品状態
全体的に着用感のないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : CLEMENTS RIBEIRO
Material : Shearling
Color : Dark Brown
Size : M
Model : 172cm 55kg
90年代のロンドンを振り返ると、CLEMENTS RIBEIROは少し独特な場所にいたブランドです。
Suzanne ClementsとInacio RibeiroによるCLEMENTS RIBEIRO。
二人が名を広く知らしめたもののひとつがカシミアニットであり、ストライプや意外性のある配色、クラシックなモチーフを自由に組み替えながら、それまでどこか保守的だった上質なニットウェアを明確にファッションの領域へと引き寄せていきました。
その存在は決して一部の好事家だけに知られたものではなく、90年代後半には英国ファッションの第一線で評価され、1997年のBritish Designer of the YearではAlexander McQueenやJohn Gallianoらと並んで候補に名を連ねています。
後にフランスのCacharelのクリエイティブも任されるなど、ロンドンからパリへと活動の幅を広げていった二人。
当時のCLEMENTS RIBEIROは、いま古着市場で感じる知名度以上に、確かな存在感を持ったメゾンでした。
とはいえ、彼らの面白さはそうした華やかな経歴だけにあるわけではありません。
むしろ既に存在する服や装飾、ファッションの歴史を好んで扱いながら、色を変える、柄を衝突させる、素材を贅沢にする、あるいはプロポーションを少し崩す。
クラシックを否定して新しいものへ置き換えるのではなく、よく知っているからこそ、その辻褄をほんの少しだけ狂わせる。
すると見慣れていたはずの服が、急にCLEMENTS RIBEIROのものになります。
2004年春夏を評したVogueが、二人はファッション史を扱うことに長けていながら、その表現が過度に真面目には見えないと評していたのも象徴的。
上質な素材や伝統的な服への理解はきちんと持ちながら、それを必要以上な表現をしない。
ラグジュアリーをラグジュアリーらしく見せることだけに終始しない、少しのユーモアを含んだ距離感が彼らの服にはありました。
今回ご紹介するムートンジャケットも、そんなCLEMENTS RIBEIROの性格がよく現れた一着です。
短い着丈にフロントジップ、袖口と裾にはブラウンのニットリブ。
一見すれば簡潔なスポーツジャケットですが、いわゆるボンバージャケットでもなければ、ライダースをはじめとするモーターサイクルジャケットでもありません。
むしろ既存のどの型にも完全には属さないよう、パターンそのものから形を作っています。
首元から肩、脇へ向かって弧を描くように走る切り替え。
前身頃には大きな面を残しながら、背面では肩甲骨付近を水平に分割し、さらにセンターシームと縦方向のパネルによって身頃を構成しています。
厚みのあるムートンは縫い目そのものが強い線として現れるため、それを隠すのではなく、身体の立体を作る意匠として利用している。
結果として、見た目は驚くほど簡潔なのに、平面へ置いて眺めるほど作りは複雑です。
この関係が実にCLEMENTS RIBEIROらしい。
さらに面白いのが、それをムートンで作っていることでしょう。
シープスキンの革面を表に、毛面を内側に残したダブルフェイスの構造。
表側には細かなシボや皺が残り、襟元からは黒に近い毛足が覗きます。
これだけ素材に存在感があれば、大きなムートンカラーやバックルを加え、B-3やモーターサイクルジャケットの文脈へ寄せる方がずっと簡単だったはずです。
けれど、この一着にはそうした分かりやすい記号がほとんどありません。
小さなスタンドカラー、一本のジップ、左右のウェルトポケット、ニットリブ。
素材は贅沢なのに、形は妙にあっさり。
そして、その簡潔さの裏側でパターンだけが随分と凝っている。
上質な素材そのものを価値として終わらせず、どこか一箇所に違和感を作るCLEMENTS RIBEIROの方法論が、ここでは柄でも色でもなく「構築」に向けられています。
CLEMENTS RIBEIROは、クラシックなクリケットセーターやラグビージャージといった既成の服を、上質なカシミアやプロポーションの操作によって別のものへ読み替えるアプローチを現在まで続けています。
このムートンにも、それとよく似た知性があります。
フライトでも、モーターサイクルでもない。
かといって素材の豪華さを前面に出したラグジュアリーなレザージャケットでもない。
古典的なムートンという素材を、パターンの構築によって軽快なスポーツジャケットへ変えてしまう。
何かを大きく壊すのではなく、素材と形の関係をほんの少しずらすことで、ありそうでなかった服を作る。
ファッション史に敬意は払うけれど、深刻にはなりすぎない。
そんなCLEMENTS RIBEIROらしい軽やかな審美眼が、非常に贅沢なマテリアルの中に残された一着でございます。
Measurement : サイズ情報
Size : M (日本人メンズM相当)
平置き採寸 : 肩幅 49cm 身幅 57cm 着丈 67cm 袖丈 66cm
Condition :商品状態
全体的に着用感のないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
