[2005-2008] "Maison Martin Margiela" Leather Shoulder Bag (Designed by Martin Margiela / Made in Italy)
Brand:Maison Martin Margiela
Color:Black
Material : Leather
1988年にパリで自身のメゾンを設立して以来、マルタン・マルジェラが一貫して試みたのは、私たちが当たり前のように受け入れている衣服や日用品の構造を根底から見つめ直すことでした。
既存のルールや先入観を一度解体し、全く新しい視点から再構築するアプローチ。そして、ブランドのロゴや分かりやすいアイコンで権威を示すのではなく、プロダクトそのものの造形とアイデアだけで成立させる徹底した匿名性の追求です。
2000年代中盤にマルタン本人の指揮のもと、イタリアの熟練工房で製作されたこのショルダーバッグにも、その揺るぎない創作の哲学が純粋な形で息づいています。
外装のどこを見渡してもブランドの記号や白いステッチすら露出しておらず、あるのは黒く柔らかな革の塊と、使う人の固定観念を軽やかに揺さぶる知的な構造だけです。
本作の最大の魅力は、視覚的な認識と実際の構造との間に生まれる鮮烈なギャップにあります。正面から向き合うと、丸みを帯びたフラップが本体を覆う、極めてオーソドックスなショルダーバッグの顔つきをしています。しかし、そのフラップに手を触れた瞬間、一般的なバッグの常識は見事に覆されます。
上から被さっているように見えるフラップは独立した一枚の蓋ではなく、実は本体から上へと伸びる長い筒状の袋がそのまま前へと折れ曲がり、垂れ下がった構造を採用。
そのため、フラップの先端にあたる下端の縁がそのまま袋の開口部として大きく開き、上から包み込むように荷物を出し入れすることができます。
さらに、折れ曲がったフラップを持ち上げた本体の腹部分には、重厚な真鍮製のファスナーが水平に配されており、袋の口をわざわざ広げずとも、中央のジップからダイレクトに内部の空間へと手が届く設計です。
蓋をめくって開けるか、あるいは蓋そのものの先端からアクセスするかという二つの経路を一つの造形の中に同居させた、類まれな機能美が凝縮されています。
この独創的な袋の構造をさらに際立たせているのが、外装から金属製の金具を徹底的に排除したプリミティブなディテールです。
一般的なショルダーバッグであれば当然のように用いられる長さ調節用の金属バックルや、本体とベルトを繋ぐDカン、補強のリベットといったハードウェアが、表側には一切使われていません。代わりに採用されているのは、本体から伸びる革の先端とショルダーストラップを、職人の手作業による「ノット(結び目)」だけで連結する手法です。
細身に裁断された2本のレザーベルトが重なり合い、スライド式の共革ループによって束ねられたストラップは、両端の固く結ばれたノットの立体的なシワやねじれがそのまま造形的なアクセントとして機能します。
唯一の金属パーツであるフラップ下の真鍮ファスナーも、フラップを下ろした状態では外から完全に隠れるよう計算されており、そのスライダーの引手にも丁寧に縫い合わされた共革のプルタブを配置。視覚的にも触覚的にも冷たい金属の質感を排し、どこに触れても温かみのある皮革の感触だけが伝わるよう徹底されています。
これらの緻密な設計を成り立たせているのが、イタリアのタンナーによって鞣された極上のグレインレザーです。表面には不均一で自然なシボが細かく浮かび上がり、指先がしっとりと沈み込むような豊かな油分と肉厚な弾力を備えています。
硬い芯材を極力省いた非構築的な仕立てであるため、中に何も入れていない状態では布のようにくったりと平らになり、肩から掛けた際には着用者の身体のラインに沿って吸い付くように馴染むドレープ性を発揮します。
それでいて、底面から両サイドにかけての輪郭には革を丸く巻き込んだパイピング縫製が緻密に施されており、大判の雑誌や日常の携行品を収めた際にも、底がだらしなく垂れ下がることなく美しい半月型のプロポーションを保つ仕組み。
奇抜な装飾で目を引くのではなく、誰もが知る日常品の形を借りながら、その構造をわずかにずらすことで全く新しい使い心地と佇まいを生み出した名作。
重厚なウールのコートやテーラードジャケットの肩に無造作に掛けても、洗いざらしのシャツやニットといった軽快な装いに斜め掛けしても、金具のない黒革のフォルムが衣服のシルエットに自然と溶け込みます。
日々荷物を詰め込んで使い込むほどに、革の繊維がさらに柔らかくほぐれ、結び目の表情やシボの陰影が持ち主の生活の痕跡とともに深く刻まれていく過程も格別です。
マルタン・マルジェラが追求した知的なユーモアと本質的なものづくりを、毎日の外出の中で実感できる唯一無二のプロダクトです。
Measurement : サイズ情報
平置き採寸: 横 40cm 縦 25cm 底 8cm ストラップ 約113cm
Condition :商品状態
目立ったダメージのないグッドコンディションです。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand:Maison Martin Margiela
Color:Black
Material : Leather
1988年にパリで自身のメゾンを設立して以来、マルタン・マルジェラが一貫して試みたのは、私たちが当たり前のように受け入れている衣服や日用品の構造を根底から見つめ直すことでした。
既存のルールや先入観を一度解体し、全く新しい視点から再構築するアプローチ。そして、ブランドのロゴや分かりやすいアイコンで権威を示すのではなく、プロダクトそのものの造形とアイデアだけで成立させる徹底した匿名性の追求です。
2000年代中盤にマルタン本人の指揮のもと、イタリアの熟練工房で製作されたこのショルダーバッグにも、その揺るぎない創作の哲学が純粋な形で息づいています。
外装のどこを見渡してもブランドの記号や白いステッチすら露出しておらず、あるのは黒く柔らかな革の塊と、使う人の固定観念を軽やかに揺さぶる知的な構造だけです。
本作の最大の魅力は、視覚的な認識と実際の構造との間に生まれる鮮烈なギャップにあります。正面から向き合うと、丸みを帯びたフラップが本体を覆う、極めてオーソドックスなショルダーバッグの顔つきをしています。しかし、そのフラップに手を触れた瞬間、一般的なバッグの常識は見事に覆されます。
上から被さっているように見えるフラップは独立した一枚の蓋ではなく、実は本体から上へと伸びる長い筒状の袋がそのまま前へと折れ曲がり、垂れ下がった構造を採用。
そのため、フラップの先端にあたる下端の縁がそのまま袋の開口部として大きく開き、上から包み込むように荷物を出し入れすることができます。
さらに、折れ曲がったフラップを持ち上げた本体の腹部分には、重厚な真鍮製のファスナーが水平に配されており、袋の口をわざわざ広げずとも、中央のジップからダイレクトに内部の空間へと手が届く設計です。
蓋をめくって開けるか、あるいは蓋そのものの先端からアクセスするかという二つの経路を一つの造形の中に同居させた、類まれな機能美が凝縮されています。
この独創的な袋の構造をさらに際立たせているのが、外装から金属製の金具を徹底的に排除したプリミティブなディテールです。
一般的なショルダーバッグであれば当然のように用いられる長さ調節用の金属バックルや、本体とベルトを繋ぐDカン、補強のリベットといったハードウェアが、表側には一切使われていません。代わりに採用されているのは、本体から伸びる革の先端とショルダーストラップを、職人の手作業による「ノット(結び目)」だけで連結する手法です。
細身に裁断された2本のレザーベルトが重なり合い、スライド式の共革ループによって束ねられたストラップは、両端の固く結ばれたノットの立体的なシワやねじれがそのまま造形的なアクセントとして機能します。
唯一の金属パーツであるフラップ下の真鍮ファスナーも、フラップを下ろした状態では外から完全に隠れるよう計算されており、そのスライダーの引手にも丁寧に縫い合わされた共革のプルタブを配置。視覚的にも触覚的にも冷たい金属の質感を排し、どこに触れても温かみのある皮革の感触だけが伝わるよう徹底されています。
これらの緻密な設計を成り立たせているのが、イタリアのタンナーによって鞣された極上のグレインレザーです。表面には不均一で自然なシボが細かく浮かび上がり、指先がしっとりと沈み込むような豊かな油分と肉厚な弾力を備えています。
硬い芯材を極力省いた非構築的な仕立てであるため、中に何も入れていない状態では布のようにくったりと平らになり、肩から掛けた際には着用者の身体のラインに沿って吸い付くように馴染むドレープ性を発揮します。
それでいて、底面から両サイドにかけての輪郭には革を丸く巻き込んだパイピング縫製が緻密に施されており、大判の雑誌や日常の携行品を収めた際にも、底がだらしなく垂れ下がることなく美しい半月型のプロポーションを保つ仕組み。
奇抜な装飾で目を引くのではなく、誰もが知る日常品の形を借りながら、その構造をわずかにずらすことで全く新しい使い心地と佇まいを生み出した名作。
重厚なウールのコートやテーラードジャケットの肩に無造作に掛けても、洗いざらしのシャツやニットといった軽快な装いに斜め掛けしても、金具のない黒革のフォルムが衣服のシルエットに自然と溶け込みます。
日々荷物を詰め込んで使い込むほどに、革の繊維がさらに柔らかくほぐれ、結び目の表情やシボの陰影が持ち主の生活の痕跡とともに深く刻まれていく過程も格別です。
マルタン・マルジェラが追求した知的なユーモアと本質的なものづくりを、毎日の外出の中で実感できる唯一無二のプロダクトです。
Measurement : サイズ情報
平置き採寸: 横 40cm 縦 25cm 底 8cm ストラップ 約113cm
Condition :商品状態
目立ったダメージのないグッドコンディションです。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
