[Early 90's] “DOLCE & GABBANA Maglie” Alpaca Patchwork Knit Cardigan (Early Collection)
¥88,000 ($556.52)
Brand : DOLCE & GABBANA Maglie
Material : 70% Alpaca, 30% Polyamide
Color : Charcoal Gray / Gray / Light Gray
Size : Unknown
Model : 172cm 55kg
現在のDOLCE & GABBANAを象徴する、華やかな装飾や身体の美しさを大胆に表現する官能性。
その根底に流れるイタリアらしい情熱や人間の身体への関心は、メゾンが誕生した当初から一貫しているものですが、まだ世界的なラグジュアリーメゾンとしての輪郭が定まっていなかった1980年代後半から1990年代初頭には、今日とは異なる、実に自由で素朴な感性が息づいておりました。
ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが創作の原点に据えたのは、洗練された上流階級の装いばかりではなく、シチリアの街並みや人々の生活、そこに根付く伝統的な衣服や労働着といった、日常の中に存在する美しさでした。
とりわけドメニコ・ドルチェの故郷であるシチリアは、彼らの美意識を形作る重要な土地であり、漁師や農夫が身に纏う実用的な衣服、使い込まれた生地の風合い、そして身体に自然と馴染んでいく洋服の姿は、初期のコレクションを読み解くうえで欠かすことのできない背景となります。
そこには、後年の華やかな表現へとつながる感性がありながらも、より生活に近く、衣服そのものの構造や素材に対する純粋な探究心が感じられるのです。
その創作姿勢を象徴する存在のひとつが、彼らにとってのニットウェアだったのでしょう。
1985年に最初のウィメンズコレクションを発表した彼らは、1990年のメンズコレクション始動に先駆け、1987年にはニットウェアのコレクションを展開しております。
まだメンズウェアという表現の場が確立されていなかった時代から、ニットをひとつの独立した創作領域として扱っていたという事実。
その背景には、編み方や糸の選択によって衣服の表情を自在に変えられるニットならではの可能性と、身体に直接寄り添う素材への関心があったのではないでしょうか。
今回ご紹介する「Maglie」の名を冠したカーディガンには、まさにそうした初期の創造性が凝縮されております。
一見すると、グレーの濃淡を組み合わせた素朴なローゲージのカーディガン。
しかし、その構成を紐解いていくと、肩から胸元、胴体へと異なる編み地を大胆に切り替えながら、左右の袖に異なる色彩を配し、さらには裾のポケットまでもが衣服の輪郭から覗く、実に独創的な造形が浮かび上がってまいります。
特に印象的なのは、切り替えを単なる色彩の装飾としてではなく、衣服そのものを組み立てるための表現として用いていること。
その姿には、異なる革を裁断して縫い合わせた古いレザージャケットや、ムートンウェアのパッチワークを思わせる、どこか無骨で職人的な感覚が漂っております。
本来、そうした衣服の魅力は、素材ごとの厚みや硬さ、縫い合わせた部分に生まれる不均整な表情にあるものです。
彼らはその造形を、あえて柔らかなニットウェアによって表現しようとしたのではないでしょうか。
レザーであれば明瞭な輪郭を描くはずの切り替えも、ニットに置き換えることで境界が穏やかになり、異なる編み地が身体の動きに合わせて自然に馴染んでいく。
無骨な構造を持ちながら、着用すると柔らかく、どこか親しみのある表情へと変化する、その相反する美しさにこそ、素材を知り尽くそうとする彼らの感性が現れているように思います。
さらに目を向けたいのが、裾から僅かに覗くポケットの構造です。
一般的な衣服では内側に収められる部分を、あえて外から認識できるように設けることで、整えられたカーディガンの輪郭に不規則な表情を与えております。
完成された衣服の美しさを追求するのであれば、こうした部分は隠してしまう方が自然でしょう。
それでもなお、衣服を構成する仕組みそのものを意匠として残しているところに、既存の洋服の形式にとらわれず、ものづくりの過程に宿る美しさを見出そうとする、初期ならではの実験精神を感じずにはいられません。
そして、そうした独創的な造形を支えているのが、アルパカを70%使用した豊かな表情のニット地でございます。
アルパカ特有の柔らかな毛羽立ちと、繊維が生み出す自然な光沢。
チャコールから淡いグレーへと移り変わる色彩に奥行きを与えながら、異なる編み地をひとつの衣服として穏やかに結び付けております。
その柔軟な質感によって、ゆとりを持たせた身幅から肩を落として自然に流れるシルエットが生まれ、構築的な切り替えを持ちながらも、身体を包み込むようなリラックスした佇まいへと仕上げられています。
ここにも、身体の美しさを追求する彼らの一貫した感性が見て取れるでしょう。
後年のドルチェ&ガッバーナが、身体の輪郭を明瞭に描き出すことで官能性を表現していったとすれば、本作では素材の柔らかさや自然な落ち感を通して、身体と衣服の関係をより穏やかに捉えているように感じられます。
その違いは優劣ではなく、彼らが持つ美意識の、異なる時代における表れ方なのでしょう。
世界的なメゾンとして独自のスタイルを確立する以前、まだあらゆる表現の可能性を探りながら、自由な感性で衣服と向き合っていた時代。
その創作の過程で、ニットという素材は、伝統的な衣服の構造を解きほぐし、異なる素材の表情を再解釈し、身体との新たな関係を生み出すための、重要な表現手段だったのではないでしょうか。
初期のDOLCE & GABBANAを特別なものとして感じる理由は、まさにこの、完成されたスタイルの奥に隠れてしまった創作の自由さにあるように思います。
今日まで受け継がれるメゾンの感性と、創成期にしか見ることのできない実験的な美意識。
その両方が確かに共存する、Maglieならではの一着でございます。
Measurements : サイズ情報
表記 : Unknown(日本メンズサイズXL相当)
平置き採寸 : 肩幅 58cm 身幅 66cm 着丈 78cm 袖丈 69cm
Condition :商品状態
多少のピリングこそございますが、目立つダメージのないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : DOLCE & GABBANA Maglie
Material : 70% Alpaca, 30% Polyamide
Color : Charcoal Gray / Gray / Light Gray
Size : Unknown
Model : 172cm 55kg
現在のDOLCE & GABBANAを象徴する、華やかな装飾や身体の美しさを大胆に表現する官能性。
その根底に流れるイタリアらしい情熱や人間の身体への関心は、メゾンが誕生した当初から一貫しているものですが、まだ世界的なラグジュアリーメゾンとしての輪郭が定まっていなかった1980年代後半から1990年代初頭には、今日とは異なる、実に自由で素朴な感性が息づいておりました。
ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが創作の原点に据えたのは、洗練された上流階級の装いばかりではなく、シチリアの街並みや人々の生活、そこに根付く伝統的な衣服や労働着といった、日常の中に存在する美しさでした。
とりわけドメニコ・ドルチェの故郷であるシチリアは、彼らの美意識を形作る重要な土地であり、漁師や農夫が身に纏う実用的な衣服、使い込まれた生地の風合い、そして身体に自然と馴染んでいく洋服の姿は、初期のコレクションを読み解くうえで欠かすことのできない背景となります。
そこには、後年の華やかな表現へとつながる感性がありながらも、より生活に近く、衣服そのものの構造や素材に対する純粋な探究心が感じられるのです。
その創作姿勢を象徴する存在のひとつが、彼らにとってのニットウェアだったのでしょう。
1985年に最初のウィメンズコレクションを発表した彼らは、1990年のメンズコレクション始動に先駆け、1987年にはニットウェアのコレクションを展開しております。
まだメンズウェアという表現の場が確立されていなかった時代から、ニットをひとつの独立した創作領域として扱っていたという事実。
その背景には、編み方や糸の選択によって衣服の表情を自在に変えられるニットならではの可能性と、身体に直接寄り添う素材への関心があったのではないでしょうか。
今回ご紹介する「Maglie」の名を冠したカーディガンには、まさにそうした初期の創造性が凝縮されております。
一見すると、グレーの濃淡を組み合わせた素朴なローゲージのカーディガン。
しかし、その構成を紐解いていくと、肩から胸元、胴体へと異なる編み地を大胆に切り替えながら、左右の袖に異なる色彩を配し、さらには裾のポケットまでもが衣服の輪郭から覗く、実に独創的な造形が浮かび上がってまいります。
特に印象的なのは、切り替えを単なる色彩の装飾としてではなく、衣服そのものを組み立てるための表現として用いていること。
その姿には、異なる革を裁断して縫い合わせた古いレザージャケットや、ムートンウェアのパッチワークを思わせる、どこか無骨で職人的な感覚が漂っております。
本来、そうした衣服の魅力は、素材ごとの厚みや硬さ、縫い合わせた部分に生まれる不均整な表情にあるものです。
彼らはその造形を、あえて柔らかなニットウェアによって表現しようとしたのではないでしょうか。
レザーであれば明瞭な輪郭を描くはずの切り替えも、ニットに置き換えることで境界が穏やかになり、異なる編み地が身体の動きに合わせて自然に馴染んでいく。
無骨な構造を持ちながら、着用すると柔らかく、どこか親しみのある表情へと変化する、その相反する美しさにこそ、素材を知り尽くそうとする彼らの感性が現れているように思います。
さらに目を向けたいのが、裾から僅かに覗くポケットの構造です。
一般的な衣服では内側に収められる部分を、あえて外から認識できるように設けることで、整えられたカーディガンの輪郭に不規則な表情を与えております。
完成された衣服の美しさを追求するのであれば、こうした部分は隠してしまう方が自然でしょう。
それでもなお、衣服を構成する仕組みそのものを意匠として残しているところに、既存の洋服の形式にとらわれず、ものづくりの過程に宿る美しさを見出そうとする、初期ならではの実験精神を感じずにはいられません。
そして、そうした独創的な造形を支えているのが、アルパカを70%使用した豊かな表情のニット地でございます。
アルパカ特有の柔らかな毛羽立ちと、繊維が生み出す自然な光沢。
チャコールから淡いグレーへと移り変わる色彩に奥行きを与えながら、異なる編み地をひとつの衣服として穏やかに結び付けております。
その柔軟な質感によって、ゆとりを持たせた身幅から肩を落として自然に流れるシルエットが生まれ、構築的な切り替えを持ちながらも、身体を包み込むようなリラックスした佇まいへと仕上げられています。
ここにも、身体の美しさを追求する彼らの一貫した感性が見て取れるでしょう。
後年のドルチェ&ガッバーナが、身体の輪郭を明瞭に描き出すことで官能性を表現していったとすれば、本作では素材の柔らかさや自然な落ち感を通して、身体と衣服の関係をより穏やかに捉えているように感じられます。
その違いは優劣ではなく、彼らが持つ美意識の、異なる時代における表れ方なのでしょう。
世界的なメゾンとして独自のスタイルを確立する以前、まだあらゆる表現の可能性を探りながら、自由な感性で衣服と向き合っていた時代。
その創作の過程で、ニットという素材は、伝統的な衣服の構造を解きほぐし、異なる素材の表情を再解釈し、身体との新たな関係を生み出すための、重要な表現手段だったのではないでしょうか。
初期のDOLCE & GABBANAを特別なものとして感じる理由は、まさにこの、完成されたスタイルの奥に隠れてしまった創作の自由さにあるように思います。
今日まで受け継がれるメゾンの感性と、創成期にしか見ることのできない実験的な美意識。
その両方が確かに共存する、Maglieならではの一着でございます。
Measurements : サイズ情報
表記 : Unknown(日本メンズサイズXL相当)
平置き採寸 : 肩幅 58cm 身幅 66cm 着丈 78cm 袖丈 69cm
Condition :商品状態
多少のピリングこそございますが、目立つダメージのないグッドコンディション。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
