[Early90's] “DOLCE & GABBANA” Raw Edge Patchwork Leather Jacket (Early Collection)
¥198,000 ($1,252.17)
Brand : Dolce & Gabbana
Material : Cow Leather -Probably-
Size:52
Color: Black
Model : 172cm 55kg
イタリアの伝統的なテーラリングを深く理解しながら、その完成された形式に自由な感性を持ち込み、独自の男性像を描き出していた初期ドルチェ&ガッバーナ。
今日では華やかな装飾や官能的な世界観がブランドの象徴として広く知られていますが、メンズコレクションが誕生した1990年代初頭には、シチリアの素朴な衣服や労働着、クラシックな紳士服を独自の解釈で結び付けた、より荒々しく実験的な創造性が息づいていました。
その時代の美学を色濃く感じさせる、特別なレザージャケットのご紹介です。
シチリアの仕立て職人を父に持ち、幼い頃から服作りの現場に親しんできたドメニコ・ドルチェ。
彼にとってテーラリングは、身体の美しさを引き出すための技術であると同時に、故郷の文化や人々の暮らしに深く根差したものでした。
一方、ステファノ・ガッバーナが持ち込んだのは、既存の美意識に捉われない自由な視点。
伝統を尊重しながらも、その形式を大胆に組み替えていく二人の感性が、初期のコレクションには鮮明に表れています。
本作は、クラシックなテーラードジャケットを基調としながら、その構造を大胆なレザー使いによって再解釈した一着。
端正なラペルに、装飾を抑えたフロントのボタン配置、身体に沿って自然に落ちる肩のライン。
遠目には極めてシンプルなブラックレザージャケットでありながら、近づくにつれて、その佇まいを形作る独特の構築が浮かび上がってきます。
身頃から袖に至るまで、表情の異なる複数のレザーパネルを接ぎ合わせ、裏地を設けることなく革そのものを一枚仕立てで用いた構造。
さらに袖口や裾、前端には一般的な衣服に見られる折り返しや縁の始末が施されず、裁断された革の断面がそのまま残されています。
使用されているのは、自然なシボや皺が深く刻まれたブラックレザー。
一見すると重厚で硬質な印象を与えますが、実際には薄く柔らかく仕上げられており、手に取ると革そのものがしなやかに動き、着用時には身体の動きに合わせて自然なドレープを描きます。
粗野な革の表情と、イタリアンテーラリングらしい軽快な着心地。その相反する性質がひとつの衣服に共存しているところに、本作の特別な魅力がございます。
そして、こうした独特の構築を眺めていると、ひとつの疑問が浮かびます。
これほどまでに仕立てを熟知したデザイナーが、なぜ革の端を始末せず、異なる表情を持つ革を継ぎ合わせ、まるで製作途中のような姿をそのまま完成形としたのでしょうか。
本来、テーラードジャケットとは、複雑な構造を内側へと収めることで、着用者の身体に美しい輪郭を与える衣服です。
縫い代を隠し、端を整え、芯地や裏地によって表面を滑らかに仕上げる。
その積み重ねによって、私たちが見慣れた端正なジャケットの姿が生まれます。
しかし本作では、そうした仕立ての常識を理解したうえで、あえて異なる方向から衣服の美しさを探求しているように感じられます。
袖口や裾、前端に至るまで、革は折り返されることなく裁ち切りのまま。
一般的なレザージャケットであれば隠されるはずの断面が露わになり、革の厚みや繊維の質感までもが、ひとつの意匠として存在しています。
その姿には、丁寧に仕上げられた衣服だけが美しいのではなく、素材が切り出され、縫い合わされ、一着の服へと形を変えていく過程そのものにも美しさが宿るという、彼らなりの価値観を感じずにはいられません。
そして、この裁ち切りという選択は、見た目の荒々しさだけに留まらないところが実に秀逸です。
革を折り返して縫い込めば、その部分には必然的に厚みと硬さが生まれます。
一方で、端をそのまま残すことによって余分な重なりを抑え、薄く柔らかなレザーが持つ本来のしなやかさを、袖先や裾に至るまで損なうことなく活かすことができる。
荒々しい表情を持ちながら、着用すると驚くほど軽快な佇まいへと変化する。
この視覚と着心地の隔たりこそ、素材の扱いを熟知したデザイナーならではの感性ではないでしょうか。
さらに目を向けたいのが、身頃から袖に至るまで複数のレザーパネルを接ぎ合わせた、独特の構築です。
一枚ごとに異なるシボの深さや皺の走り方、光の反射が、縫い目を境にわずかに変化していく。
均質な革であれば消えてしまう素材の個性が、継ぎ合わせることでむしろ際立ち、ブラックという単一の色彩の中に豊かな陰影を生み出しています。
こうした構造を見ていると、彼らが革を単なる高級素材としてではなく、ひとつひとつに異なる表情を持つ、極めて有機的な素材として捉えていたのではないかと想像が膨らみます。
本来、上質なレザーウェアにおいては、色味やシボの揃った革を選び、できる限り均一な表情へと仕上げることがひとつの美徳とされます。
しかし、ここではその均一性から意識的に距離を置き、革ごとの違いを隠さず、縫い合わせた痕跡すらもデザインの中心に据えている。
初期の彼らがシチリアの日常着や労働着に美しさを見出していたことを踏まえると、本作のパッチワークにも、素材を大切に使い、繕いながら長く着続ける衣服が持つ、素朴で人間味のある表情が重なって見えてきます。
もちろん、これは実際に修繕された衣服ではなく、最初から緻密に構成されたデザイナーズの一着。
だからこそ、無造作に見える革の切り替えが、テーラードジャケットとしての輪郭を崩すことなく成立している点に、彼らの技術と感性が凝縮されています。
そして裏地を設けず、革の裏面をそのまま内側に用いた一枚仕立てという選択も、この作品を語るうえで欠かすことができません。
一般的なテーラードのように内側を別の生地で覆い隠すのではなく、表と裏が同じ一枚の革によって成り立つことで、素材と衣服の構造がより直接的に結び付いています。
外側に現れる自然なシボと、内側に広がる起毛した革の表情。
そこには装飾的な裏地を必要としない潔さがあり、革そのものが持つ魅力を余すことなく引き出そうとする姿勢が感じられます。
何より、こうした大胆な素材使いのすべてが、クラシックなテーラードジャケットという極めて普遍的な形式の中に収められていることが、本作を一層特別なものにしています。
端正な襟の開き、身体に沿って自然に落ちる肩、装飾を抑えたフロントの佇まい。
その一つひとつには、イタリアの仕立て文化を受け継いだドメニコ・ドルチェの美意識が確かに息づいていながら、近づいて初めて気付く裁ち切りや接ぎ合わせには、既存の価値観を軽やかに覆すステファノ・ガッバーナの自由な感性が重なっています。
伝統を熟知しているからこそ、その形式を崩すことができる。
完成された美しさを知っているからこそ、あえて未完成に見える表情を選ぶことができる。
そんな相反する美意識が、ひとつの衣服の中で自然に共存していることこそ、初期ドルチェ&ガッバーナの魅力だったのでしょう。
メンズコレクションの誕生から間もない時代、二人は自らが理想とする男性の装いを模索しながら、シチリアの伝統、イタリアの仕立て、そして日常の衣服が持つ素朴な美しさを、自由な発想で結び付けていました。
後年の華やかで官能的な世界観とはまた異なる、素材や構築そのものに創造性を見出していた時代。
その感性をここまで鮮明に感じ取ることのできる作品は、初期のアーカイヴを見つめ直すうえでも、特別な存在だと考えております。
長い年月を経てなお、革の一片から裁ち切りの端に至るまで、彼らが衣服に向き合っていた姿勢を想像させてくれる一着。
初期ドルチェ&ガッバーナが持っていた、自由で実験的な創造性を存分にご堪能いただければ幸いです。
Measurements : サイズ情報
表記 : 52(日本メンズサイズL相当)
平置き採寸 : 肩幅 52cm 身幅 67cm 着丈 77cm 袖丈 71cm
Condition :商品状態
自然なレザーの風合いをそのまま表現した作品でございます。
レザー本来のシワをお楽しみください。
その他目立つダメージのないグッドコンディションでございます。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
Brand : Dolce & Gabbana
Material : Cow Leather -Probably-
Size:52
Color: Black
Model : 172cm 55kg
イタリアの伝統的なテーラリングを深く理解しながら、その完成された形式に自由な感性を持ち込み、独自の男性像を描き出していた初期ドルチェ&ガッバーナ。
今日では華やかな装飾や官能的な世界観がブランドの象徴として広く知られていますが、メンズコレクションが誕生した1990年代初頭には、シチリアの素朴な衣服や労働着、クラシックな紳士服を独自の解釈で結び付けた、より荒々しく実験的な創造性が息づいていました。
その時代の美学を色濃く感じさせる、特別なレザージャケットのご紹介です。
シチリアの仕立て職人を父に持ち、幼い頃から服作りの現場に親しんできたドメニコ・ドルチェ。
彼にとってテーラリングは、身体の美しさを引き出すための技術であると同時に、故郷の文化や人々の暮らしに深く根差したものでした。
一方、ステファノ・ガッバーナが持ち込んだのは、既存の美意識に捉われない自由な視点。
伝統を尊重しながらも、その形式を大胆に組み替えていく二人の感性が、初期のコレクションには鮮明に表れています。
本作は、クラシックなテーラードジャケットを基調としながら、その構造を大胆なレザー使いによって再解釈した一着。
端正なラペルに、装飾を抑えたフロントのボタン配置、身体に沿って自然に落ちる肩のライン。
遠目には極めてシンプルなブラックレザージャケットでありながら、近づくにつれて、その佇まいを形作る独特の構築が浮かび上がってきます。
身頃から袖に至るまで、表情の異なる複数のレザーパネルを接ぎ合わせ、裏地を設けることなく革そのものを一枚仕立てで用いた構造。
さらに袖口や裾、前端には一般的な衣服に見られる折り返しや縁の始末が施されず、裁断された革の断面がそのまま残されています。
使用されているのは、自然なシボや皺が深く刻まれたブラックレザー。
一見すると重厚で硬質な印象を与えますが、実際には薄く柔らかく仕上げられており、手に取ると革そのものがしなやかに動き、着用時には身体の動きに合わせて自然なドレープを描きます。
粗野な革の表情と、イタリアンテーラリングらしい軽快な着心地。その相反する性質がひとつの衣服に共存しているところに、本作の特別な魅力がございます。
そして、こうした独特の構築を眺めていると、ひとつの疑問が浮かびます。
これほどまでに仕立てを熟知したデザイナーが、なぜ革の端を始末せず、異なる表情を持つ革を継ぎ合わせ、まるで製作途中のような姿をそのまま完成形としたのでしょうか。
本来、テーラードジャケットとは、複雑な構造を内側へと収めることで、着用者の身体に美しい輪郭を与える衣服です。
縫い代を隠し、端を整え、芯地や裏地によって表面を滑らかに仕上げる。
その積み重ねによって、私たちが見慣れた端正なジャケットの姿が生まれます。
しかし本作では、そうした仕立ての常識を理解したうえで、あえて異なる方向から衣服の美しさを探求しているように感じられます。
袖口や裾、前端に至るまで、革は折り返されることなく裁ち切りのまま。
一般的なレザージャケットであれば隠されるはずの断面が露わになり、革の厚みや繊維の質感までもが、ひとつの意匠として存在しています。
その姿には、丁寧に仕上げられた衣服だけが美しいのではなく、素材が切り出され、縫い合わされ、一着の服へと形を変えていく過程そのものにも美しさが宿るという、彼らなりの価値観を感じずにはいられません。
そして、この裁ち切りという選択は、見た目の荒々しさだけに留まらないところが実に秀逸です。
革を折り返して縫い込めば、その部分には必然的に厚みと硬さが生まれます。
一方で、端をそのまま残すことによって余分な重なりを抑え、薄く柔らかなレザーが持つ本来のしなやかさを、袖先や裾に至るまで損なうことなく活かすことができる。
荒々しい表情を持ちながら、着用すると驚くほど軽快な佇まいへと変化する。
この視覚と着心地の隔たりこそ、素材の扱いを熟知したデザイナーならではの感性ではないでしょうか。
さらに目を向けたいのが、身頃から袖に至るまで複数のレザーパネルを接ぎ合わせた、独特の構築です。
一枚ごとに異なるシボの深さや皺の走り方、光の反射が、縫い目を境にわずかに変化していく。
均質な革であれば消えてしまう素材の個性が、継ぎ合わせることでむしろ際立ち、ブラックという単一の色彩の中に豊かな陰影を生み出しています。
こうした構造を見ていると、彼らが革を単なる高級素材としてではなく、ひとつひとつに異なる表情を持つ、極めて有機的な素材として捉えていたのではないかと想像が膨らみます。
本来、上質なレザーウェアにおいては、色味やシボの揃った革を選び、できる限り均一な表情へと仕上げることがひとつの美徳とされます。
しかし、ここではその均一性から意識的に距離を置き、革ごとの違いを隠さず、縫い合わせた痕跡すらもデザインの中心に据えている。
初期の彼らがシチリアの日常着や労働着に美しさを見出していたことを踏まえると、本作のパッチワークにも、素材を大切に使い、繕いながら長く着続ける衣服が持つ、素朴で人間味のある表情が重なって見えてきます。
もちろん、これは実際に修繕された衣服ではなく、最初から緻密に構成されたデザイナーズの一着。
だからこそ、無造作に見える革の切り替えが、テーラードジャケットとしての輪郭を崩すことなく成立している点に、彼らの技術と感性が凝縮されています。
そして裏地を設けず、革の裏面をそのまま内側に用いた一枚仕立てという選択も、この作品を語るうえで欠かすことができません。
一般的なテーラードのように内側を別の生地で覆い隠すのではなく、表と裏が同じ一枚の革によって成り立つことで、素材と衣服の構造がより直接的に結び付いています。
外側に現れる自然なシボと、内側に広がる起毛した革の表情。
そこには装飾的な裏地を必要としない潔さがあり、革そのものが持つ魅力を余すことなく引き出そうとする姿勢が感じられます。
何より、こうした大胆な素材使いのすべてが、クラシックなテーラードジャケットという極めて普遍的な形式の中に収められていることが、本作を一層特別なものにしています。
端正な襟の開き、身体に沿って自然に落ちる肩、装飾を抑えたフロントの佇まい。
その一つひとつには、イタリアの仕立て文化を受け継いだドメニコ・ドルチェの美意識が確かに息づいていながら、近づいて初めて気付く裁ち切りや接ぎ合わせには、既存の価値観を軽やかに覆すステファノ・ガッバーナの自由な感性が重なっています。
伝統を熟知しているからこそ、その形式を崩すことができる。
完成された美しさを知っているからこそ、あえて未完成に見える表情を選ぶことができる。
そんな相反する美意識が、ひとつの衣服の中で自然に共存していることこそ、初期ドルチェ&ガッバーナの魅力だったのでしょう。
メンズコレクションの誕生から間もない時代、二人は自らが理想とする男性の装いを模索しながら、シチリアの伝統、イタリアの仕立て、そして日常の衣服が持つ素朴な美しさを、自由な発想で結び付けていました。
後年の華やかで官能的な世界観とはまた異なる、素材や構築そのものに創造性を見出していた時代。
その感性をここまで鮮明に感じ取ることのできる作品は、初期のアーカイヴを見つめ直すうえでも、特別な存在だと考えております。
長い年月を経てなお、革の一片から裁ち切りの端に至るまで、彼らが衣服に向き合っていた姿勢を想像させてくれる一着。
初期ドルチェ&ガッバーナが持っていた、自由で実験的な創造性を存分にご堪能いただければ幸いです。
Measurements : サイズ情報
表記 : 52(日本メンズサイズL相当)
平置き採寸 : 肩幅 52cm 身幅 67cm 着丈 77cm 袖丈 71cm
Condition :商品状態
自然なレザーの風合いをそのまま表現した作品でございます。
レザー本来のシワをお楽しみください。
その他目立つダメージのないグッドコンディションでございます。
Attention
・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。
・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。
・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。
・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。
他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。
