recollection vintage

[Late 80's–Early 90's, Deadstock ] "allegri"Cotton Utility Blouson (Made in Italy)

¥55,000 ($347.08)

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Brand : allegri
Material : Cotton 100%
Color : Sand Beige
Size : 44
Model : 172cm 55kg

イタリアのファッションが世界的な評価を確立していった1970年代から1990年代にかけて、その発展をテキスタイルという側面から支え続けたブランド、アレグリ。

トスカーナ州ヴィンチを拠点に、レインウェアの製造を出発点として歩み始めた彼らの歴史には、イタリアの衣服づくりが持つ、実に豊かな創造性が息づいております。

本来、レインウェアとは雨風から身体を守るための衣服であり、素材の耐候性や着用時の快適性、身体の動きを妨げない構造といった、明確な機能が求められるものです。
アレグリは、そうした実用的な衣服を長年手掛けるなかで、素材と衣服の構造がいかに密接に結び付いているかを知り、繊維の性質から織り方、加工方法に至るまで、研究を重ねていきました。


1971年のブランド設立以降、試作・採用してきたテキスタイルは約2,000種類に及ぶといいます。

その膨大な研究の蓄積こそが、後年「The Architects of Fabrics」と称されるアレグリのものづくりの根幹となったのでしょう。

そして、彼らが実にユニークだったのは、そうした技術的な探究を、当時のファッションシーンを牽引するデザイナーたちの創造性と結び付けていったことです。

1976年から1983年にかけて協業したジョルジオ・アルマーニは、従来の男性服に見られた硬い構築性を解きほぐし、身体の動きに自然に寄り添う柔らかなシルエットによって、イタリアンエレガンスの新たな方向性を示した人物でした。
アレグリとの仕事においても、ラグランスリーブを用いたスポーツウェアなどが生まれ、雨を防ぐための実用的な衣服が、日常の装いを豊かにするファッションへと発展していきます。

続く1980年代には、マリテ+フランソワ・ジルボーとの協業によってスポーツウェアの領域をさらに広げ、1988年から1991年にはロメオ・ジリを迎えることで、柔らかなボリュームや繊細な色彩感覚を取り入れた、新たな造形へと歩みを進めました。

アルマーニが衣服の構造を解放し、ジルボーが身体の動きと機能を探究し、ロメオ・ジリが独自の詩的な感性によってシルエットを再解釈する。

それぞれのデザイナーが異なる美意識を持ちながらも、衣服の構造そのものを見つめ直していたという点で、彼らの仕事には一つの共通する思想があったように思います。

アレグリは、そうした創造性を生地の研究と製造技術によって支えながら、自らのコレクションにもその時代の感性を取り込んでいったのでしょう。

今回ご紹介するのは、まさにそんな1980年代後半から1990年代初頭頃のアレグリが持つ、自由な造形感覚を感じさせるデッドストックのブルゾン。


ミリタリーのフィールドジャケットやワークウェアを思わせる佇まいでありながら、その細部を見つめるほどに、単なる実用服の再現とは異なる意図が浮かび上がってまいります。


まず特徴的なのは、身頃の中央に大胆に設けられた、左右対称の大型ポケット。

本来、ミリタリーウェアにおけるポケットは、装備品を携行するための収納機能を優先して設計されるものですが、この一着では、細かなプリーツによって生まれる立体的な膨らみと、それぞれ二つずつ配された小さなフラップが、フロント全体の造形を決定付けています。

ポケットを留めるボタンは四つに分けられ、身頃を縦に走るステッチと水平に切り替えられたポケットのラインが交差することで、実用的なディテールが一つの幾何学的な構成へと変化しているのです。

そして、こうした視覚的な存在感を持つポケットとは対照的に、前立てはボタンを隠した比翼仕立て。

装飾的な要素を加えるのではなく、衣服の構造そのものによって表情を生み出すという、実に洗練された設計が見て取れます。

背面に設けられたセンタープリーツも、腕を前方へ動かす際に必要なゆとりを確保するための合理的な構造でありながら、裾に向かって自然に広がる身頃の膨らみを生み出し、短丈のブルゾンに独特の柔らかなシルエットを与えています。




ここで改めて注目したいのが、この一着に用いられたコットンの平織り生地です。

数々の機能素材を研究し、レインウェアの技術を発展させてきたアレグリにとって、より軽量で耐候性に優れた合成繊維を選択することも、技術的には十分に考えられたはずです。

それでも、このような素朴な表情を持つコットンを用いたのは、素材の持つ自然な風合いと、衣服の構造との関係を重視したからではないでしょうか。

平織りは、経糸と緯糸が交互に交差する最も基本的な織組織であり、組織としての安定性を持つ一方で、糸の太さや密度、仕上げによって、その表情を大きく変えることができます。
この一着の生地には、ポケットの複雑なステッチを端正に浮かび上がらせる適度なハリがありながら、身体の動きに応じて自然なシワを生み出す、しなやかさが感じられます。

もし硬い高密度の生地を用いていれば、プリーツポケットや身頃の膨らみは、より直線的で無骨な印象になっていたことでしょう。
反対に、柔らかすぎる生地では、これほど大胆なポケットの構造が持つ存在感は薄れてしまいます。

その中間にある絶妙な素材感によって、ミリタリーウェアに由来する機能的な造形を保ちながら、イタリアのスポーツウェアらしい軽快さと自然なドレープを共存させているのです。



さらに、淡いサンドベージュの色彩が、そうした生地の陰影をいっそう豊かに見せています。

着用によって生まれる細かなシワや、プリーツが重なる部分の柔らかな影までが、服の表情として美しく現れる。
長年にわたって素材を研究してきたアレグリだからこそ、必ずしも特殊な繊維を用いることだけが、優れたテキスタイルの表現ではないと理解していたのかもしれません。


1980年代のイタリアでは、アルマーニをはじめとするデザイナーたちによって、伝統的な男性服の構築性が見直され、より自由で自然な身体のラインを尊重する服づくりが広がっていきました。

このブルゾンにも、ミリタリーという明確な出自を持つ衣服を、機能性を損なうことなく柔らかな日常着へと変化させる、そんな時代の美意識が感じられます。

素材を知り尽くしたメーカーとしての確かな技術と、数々のデザイナーとの協業を通じて培われた造形への自由な感性。
その二つが自然に交わることで生まれた、アレグリというブランドの魅力を静かに物語る一着ではないでしょうか。

当時の紙タグまで残されたデッドストックという貴重な状態とともに、イタリアンスポーツウェアが持つ奥深い世界を、ぜひご自身のワードローブにてお楽しみいただけますと幸いです。


Measurement : サイズ情報

表記: 44 (日本メンズサイズ M 相当)
平置き採寸 : 肩幅 56cm 身幅 65cm 着丈 63cm 袖丈 58cm

Condition :商品状態

デッドストックでのご案内になります。

Attention

・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。

他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

Brand : allegri
Material : Cotton 100%
Color : Sand Beige
Size : 44
Model : 172cm 55kg


イタリアのファッションが世界的な評価を確立していった1970年代から1990年代にかけて、その発展をテキスタイルという側面から支え続けたブランド、アレグリ。

トスカーナ州ヴィンチを拠点に、レインウェアの製造を出発点として歩み始めた彼らの歴史には、イタリアの衣服づくりが持つ、実に豊かな創造性が息づいております。

本来、レインウェアとは雨風から身体を守るための衣服であり、素材の耐候性や着用時の快適性、身体の動きを妨げない構造といった、明確な機能が求められるものです。
アレグリは、そうした実用的な衣服を長年手掛けるなかで、素材と衣服の構造がいかに密接に結び付いているかを知り、繊維の性質から織り方、加工方法に至るまで、研究を重ねていきました。



1971年のブランド設立以降、試作・採用してきたテキスタイルは約2,000種類に及ぶといいます。

その膨大な研究の蓄積こそが、後年「The Architects of Fabrics」と称されるアレグリのものづくりの根幹となったのでしょう。

そして、彼らが実にユニークだったのは、そうした技術的な探究を、当時のファッションシーンを牽引するデザイナーたちの創造性と結び付けていったことです。

1976年から1983年にかけて協業したジョルジオ・アルマーニは、従来の男性服に見られた硬い構築性を解きほぐし、身体の動きに自然に寄り添う柔らかなシルエットによって、イタリアンエレガンスの新たな方向性を示した人物でした。
アレグリとの仕事においても、ラグランスリーブを用いたスポーツウェアなどが生まれ、雨を防ぐための実用的な衣服が、日常の装いを豊かにするファッションへと発展していきます。

続く1980年代には、マリテ+フランソワ・ジルボーとの協業によってスポーツウェアの領域をさらに広げ、1988年から1991年にはロメオ・ジリを迎えることで、柔らかなボリュームや繊細な色彩感覚を取り入れた、新たな造形へと歩みを進めました。

アルマーニが衣服の構造を解放し、ジルボーが身体の動きと機能を探究し、ロメオ・ジリが独自の詩的な感性によってシルエットを再解釈する。

それぞれのデザイナーが異なる美意識を持ちながらも、衣服の構造そのものを見つめ直していたという点で、彼らの仕事には一つの共通する思想があったように思います。

アレグリは、そうした創造性を生地の研究と製造技術によって支えながら、自らのコレクションにもその時代の感性を取り込んでいったのでしょう。

今回ご紹介するのは、まさにそんな1980年代後半から1990年代初頭頃のアレグリが持つ、自由な造形感覚を感じさせるデッドストックのブルゾン。


ミリタリーのフィールドジャケットやワークウェアを思わせる佇まいでありながら、その細部を見つめるほどに、単なる実用服の再現とは異なる意図が浮かび上がってまいります。


まず特徴的なのは、身頃の中央に大胆に設けられた、左右対称の大型ポケット。

本来、ミリタリーウェアにおけるポケットは、装備品を携行するための収納機能を優先して設計されるものですが、この一着では、細かなプリーツによって生まれる立体的な膨らみと、それぞれ二つずつ配された小さなフラップが、フロント全体の造形を決定付けています。

ポケットを留めるボタンは四つに分けられ、身頃を縦に走るステッチと水平に切り替えられたポケットのラインが交差することで、実用的なディテールが一つの幾何学的な構成へと変化しているのです。

そして、こうした視覚的な存在感を持つポケットとは対照的に、前立てはボタンを隠した比翼仕立て。

装飾的な要素を加えるのではなく、衣服の構造そのものによって表情を生み出すという、実に洗練された設計が見て取れます。

背面に設けられたセンタープリーツも、腕を前方へ動かす際に必要なゆとりを確保するための合理的な構造でありながら、裾に向かって自然に広がる身頃の膨らみを生み出し、短丈のブルゾンに独特の柔らかなシルエットを与えています。





ここで改めて注目したいのが、この一着に用いられたコットンの平織り生地です。

数々の機能素材を研究し、レインウェアの技術を発展させてきたアレグリにとって、より軽量で耐候性に優れた合成繊維を選択することも、技術的には十分に考えられたはずです。

それでも、このような素朴な表情を持つコットンを用いたのは、素材の持つ自然な風合いと、衣服の構造との関係を重視したからではないでしょうか。

平織りは、経糸と緯糸が交互に交差する最も基本的な織組織であり、組織としての安定性を持つ一方で、糸の太さや密度、仕上げによって、その表情を大きく変えることができます。
この一着の生地には、ポケットの複雑なステッチを端正に浮かび上がらせる適度なハリがありながら、身体の動きに応じて自然なシワを生み出す、しなやかさが感じられます。

もし硬い高密度の生地を用いていれば、プリーツポケットや身頃の膨らみは、より直線的で無骨な印象になっていたことでしょう。
反対に、柔らかすぎる生地では、これほど大胆なポケットの構造が持つ存在感は薄れてしまいます。

その中間にある絶妙な素材感によって、ミリタリーウェアに由来する機能的な造形を保ちながら、イタリアのスポーツウェアらしい軽快さと自然なドレープを共存させているのです。



さらに、淡いサンドベージュの色彩が、そうした生地の陰影をいっそう豊かに見せています。

着用によって生まれる細かなシワや、プリーツが重なる部分の柔らかな影までが、服の表情として美しく現れる。
長年にわたって素材を研究してきたアレグリだからこそ、必ずしも特殊な繊維を用いることだけが、優れたテキスタイルの表現ではないと理解していたのかもしれません。



1980年代のイタリアでは、アルマーニをはじめとするデザイナーたちによって、伝統的な男性服の構築性が見直され、より自由で自然な身体のラインを尊重する服づくりが広がっていきました。

このブルゾンにも、ミリタリーという明確な出自を持つ衣服を、機能性を損なうことなく柔らかな日常着へと変化させる、そんな時代の美意識が感じられます。

素材を知り尽くしたメーカーとしての確かな技術と、数々のデザイナーとの協業を通じて培われた造形への自由な感性。
その二つが自然に交わることで生まれた、アレグリというブランドの魅力を静かに物語る一着ではないでしょうか。

当時の紙タグまで残されたデッドストックという貴重な状態とともに、イタリアンスポーツウェアが持つ奥深い世界を、ぜひご自身のワードローブにてお楽しみいただけますと幸いです。



Measurement : サイズ情報

表記: 44 (日本メンズサイズ M 相当)
平置き採寸 : 肩幅 56cm 身幅 65cm 着丈 63cm 袖丈 58cm

Condition :商品状態

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・商品は一点物のVintageになる為、SOLDになった場合全く同じアイテムの再入荷はございません、予めご了承下さい。

・採寸方法により、若干の誤差がある場合がございます、予めご了承下さい。

・Vintage商品の為、使用感や経年劣化がある場合がございます。
ご購入後の返品・交換は受け付けておりませんのでVintage商品にご理解のある方のみご購入をお願い致します。

・商品の色味は出来る限り肉眼で見た場合に近いよう調整しておりますが、お手元のブラウザによって見え方が変わることがあります。

他にも商品に関するご質問があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

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