Brand : Dries Van Noten
Material : Leather


「アントワープ6」の一人に数えられる"DRIES VAN NOTEN"氏。


1958年にベルギーのアントワープにて、祖父の代から高級ブティックを営む家系に生まれ、幼き頃からファッショに触れる生活を送り、10代の頃より両親と共にパリの見本市に買い付けに行くなどしていました。そんな彼は自然とデザイナーを志すようになり、18歳になるとアントワープ王立芸術学院に入学。在学中はフリーランスのデザイナーを務める他、両親の店でバイヤーをするなどして経験と研鑽を積みます。


卒業後、ベルギーの政府が企画したロンドンのファッションコンクール「スピンドルコンペティション」に参加し、生産工場とのコネクションを獲得。当時のこのコンクールの参加者には、アン ドゥムルメステール、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、ダーク・ ビッケンバーグらが名を連ね、後に「アントワープ6」と呼ばれるようになります。
1986年のロンドンコレクションに参加すると注目が集まり、商品化へと着手。1989年にアントワープにフラッグショップをオープンすると、1991年にパリのメンズコレクションに参加。その後ウィメンズも発表し、着々とその人気を高め、ブランドとしての地位を築いていきました。

様々なテイストのアイテムから着想を得る、"DRIES VAN NOTEN" らしさが存分に詰まった一着。

モチーフとなっているのは、古いミリタリーアイテム、ナポレオンジャケットと呼ばれるものをデザインソースにしています。
ナポレオンジャケットとは、その名の通りフランス皇帝ナポレオン・ボナパルト（1769〜1821）が着用した、軍服に着想を得たジャケットの総称のこと。

特徴的な二列にボタンが配されたフロントのデザインにナポレオンジャケットの要素が見られます。
やはりこのブランドの真骨頂は、それらを単に再現するのではなく、Dries Van Noten独自の解釈でアレンジを施すこと。
本来ナポレオンジャケットにあるはずの、エポレットや襟の装飾をデフォルメ化しミニマルに。
しかし、各部にはアメリカのウエスタンデザインを彷彿とさせる、レザー紐を使ったステッチワークが。

この足し引きの妙、これが秀逸で、ミリタリーウェアにある力強さ、ヴィンテージライクなディテールを取り入れながらも、レザーやシェイプの入った、あくまでドレッシーなバランス。

歴史や文化からインスピレーションを得ることが多いデザイナーであり、その影響がこのジャケットにも色濃く表れているドリス・ヴァン・ノッテン。

先日ブランドのデザイナーとして引退を発表した彼ですが、過去と現在をつなぐ架け橋となるような彼のプロダクトは、いつ見ても色褪せることはないでしょう。

間違いなく彼は、21世紀を代表する、いや、ファッション史を代表する偉大なデザイナーの一人です。

Measurement : サイズ情報

表記: Large (日本レディースサイズ M-L相当)
平置き採寸 : 肩幅 43cm, 身幅 51.5cm, 袖丈 63.5cm,着丈 66cm

Condition :商品状態

レザー特有の着用感、小さなシミが散見されますが、目立ったダメージのないコンディション。
ヴィンテージ特有の風合いとしてお楽しみください。

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