recollection vintage

2025/09/09 17:41

残暑厳しき折


立秋なぞとっくに過ぎ、なんなら九月にも入りましたがここ数年を振り返ればそれでも30℃超えが当たり前かのようなこの頃。

と言っても35℃を超える日々を過ごしてきた僕らにとっては、そこさえ下回ると涼しく感じてしまう体に調教されてしまっているのかもしれませんね。

僕にとって夏の装いというものは構成がシンプルになり、それに伴って選択肢が狭まってしまうので随分と寂しい時期だと感じてしまいます。

アクティビティは充実しますし、何より夏のビールは何者にも代え難い魅力がございますので好きは好きなんですけどね。


服が好きである、というと身につけるもの全てにおいて手を抜きたくなくなってくるものですが、Tシャツのようなカジュアルでラフなインナートップスに関してはそもそも案外イイモノというのが見つけづらいカテゴリだと思っております。

逆張り的ですが、だからこそ、そこに力を入れると洒落て見えるものですし、何よりテンションが上がります。


当店では何度か取り扱っております"HERMES(エルメス)"によるニットソー。

いやぁ、これが大抵堪らなくイケてるんですが、こちらはヘンリーでラインデザイン。

なぁにこのバランス、すんごい。とシビれ上がるアイテムでございます。


そもそもニットソーというもの自体が表情豊か。この時点で満点。

しかしこのメゾンの手にかかると何故こうも大人の品格たっぷりになるのでしょう。

細かい目であったり、糸を撚る際のテンションであったり、オーソドックスなシルエットであったり、それによるドレープ感であったり。

シンプルだからこそ質の良さが手に取るように理解でき、控えめな遊びには知性を感じさせられる、からなんでしょうかね。


個人的にヘンリーネックというものが好きなんですよね。

肌着というルーツを持ち、結果としてワーカーなムードもあり、何より構造的なデザイン≒機能美というアクセントが首元に来るのが良いんですよね。

ボタンの開閉で印象も変わりますし。

首元のリブが三日月状になっているのも嬉しいポイント。ささやかながらアクセントになります。


そしてこの特徴的なラインデザイン。

配置が独特過ぎますね。

襟ぐり左側よりフロント裾真ん中あたりまでグイッと伸びたライン。

裾と同じデザインながら編の調子が変えられており、あぁやっぱり手ぇ込んでるなあ、と惚れ惚れしてしまいます。

このデザインの優秀なところはインナーで着た際に悪目立ちせず、一枚で着た際はしっかりと目を惹いてくれる所ですね。

言わずもがな、他にも良い点は多々ございますが、それは是非皆様に直接感じていただきたいところ。言い訳のようですが、余白として残しておきます。

きっと人によって様々な良い点を見つけられるでしょう。

それくらい良いところが詰まった一着。

これぞ、イイモノです。