recollection vintage

2025/09/11 18:51

愛されキャラ


世の中には様々な名作と呼ばれるものがございます。なんなら名作で溢れております。素晴らしき世界です。

しかもほぼほぼ全てのジャンルにおいて存在していますからね。

衣食住など生活に根ざすものから、映像音楽文学芸術と言ったカルチュラルなものまで。

大抵、名作というものは生命活動に直結するわけではないので、なくても死ぬようなことはございませんが、精神の豊かさに通ずるのでなくては生きていけない贅沢品であると考えています。

人によって様々ですが、少なくとも僕は好きな音楽を聴いて好きなお酒を飲んで好きな映画を観て好きな建築を眺めて、そして好きな服を着ていないと心が貧しくなってしまい決して生きているとは言えない状態になってしまいそうです。案外平気なのかもしれませんけど。



さて、そんな名作の一つであると断言できるフランス軍による

"M47 Field Pants"がなんとデッドストックのものに出会うことができました。


M47と言えばやはりマルジェラのエピソードが頭に浮かぶ方も多いでしょうがその辺りのお話は至る所で出尽くしている上に、現代文のテストくらい本人の意図がどうのこうのとなるので割愛。


もうね、そういうの抜きにしても、ピュアっピュアにカッコ良くないですか?

そんでそれでもう充分じゃないですか?


前期モデル故のドシっとしたコットンツイルで深い股上にズドンと落ちるワイドシルエット、と言うと本来なら随分と野暮ったくなりそうなものですが、なんならベースとなったアメリカ軍のものは潔く野暮ったくてそれはそれで良いもんですが、無骨な男らしさは残しつつそこまでモッタリしていない素晴らしいバランス。

これがあるからフレンチミリタリーって好きなんですよ。


縫い目に沿ったやや低い位置のスラッシュポケット、

二つのボタンをつけ可変的になったサイドポケットの長いフラップ

耐久性を向上させるためのニーパッチ、

可動性を高め虫や埃を防ぐためのアジャスタブルストラップ、

などなど全てのディティールが機能的。

ミリタリーやワーク、果てはドレスクロージングなどもそうですが、こういった目的があるディティールって堪らないです。

今の生活環境においては装飾になってしまったそれらは、まさに機能美と言えるデザインではないでしょうか。



僕自身何年か前よりM47を愛用しておりまして、以前はブレザーなんかと合わせていましたが、ファッションの幅が広がった?変わった?最近ではまた合わせ方が増えました。

あれ?こいつ案外なんでも合うぞ?ってな具合です。


バックボーンがはっきりしていて、尚且つキャラクター性も強いため名作と言えどややクセありと思われがちなM47。

ありとあらゆることが語り尽くされてきた今、改めて魅力を感じたのでご紹介いたしました。

ちゃんとした説明を知りたい方は是非ググってみてください。

僕なんかよりも詳しい方達が解説しているのがすぐ出てきます。

それくらい好きな人が多いんですねぇ。