recollection vintage

2026/04/01 18:15

熊本の店舗が大型アップデート期間に入りましたことで、そちらにて取り揃えていた数々のプロダクトを東京にてご対面することが叶いまして、ゆえに普段あまりこちらでは扱わないメゾンとの出会いが果たせました。


その中でやはり特筆すべきはオスティ氏が立ち上げたいくつかのメゾンプロダクトでございましょうか。


才気溢るる、とはまさに彼にピッタリな言葉。

彼の持つ一つの思想、あるいは世界観を表現するためには一つだけのメゾンでは事足りず。

また彼の実験的アプローチにより生まれた衣類、そして技術は今日のファッションの礎と言っても差し支えないでしょう。


反ファッションを掲げていたオスティの場合はデザイナーと言うよりもクリエイターの方がピッタリ来ますね。

グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートし、その後ファッション業界に参入はしましたけれど、あくまで彼のクリエイションを表現するのに服が適していただけで、その辺りは運命やら神様やらに感謝せねばなりません。





基盤となるC.P.COMPANYは80年代のイタリアンユースカルチャーであるパニナロ達に愛され、その後STONE ISLANDと共に今度はUKユースカルチャーのユニホームとなり。

現行においてもファンが多いですよね。


そのC.P.COMPANYこそ、今日も使われ続けているガーメントダイを生み出したラインでございます。

イイですよね、ガーメントダイ。

経年変化がとっても楽しい。


他にもアイコニックなプロダクトが多いですよね。

その割にブランドロゴの主張などは控えめでそれゆえに洒落者であるヨーロッパのユース達がこぞって着ていたわけです。


アーバンアスレチックと称されるようにC.P.COMPANYはミリタリーを由来とするデザインをベースに非常に都会的な仕上がりのものが多く、純粋なヴィンテージファンからも高い人気を誇るというのも納得。





ちょっと触れましたSTONE ISLANDもまた現行でも人気が高いですね。

象徴的なコンパスパッチもまたミリタリーを由来としておりますが、デザイン自体はかなりテッキーなものが多い印象。

C.P.COMPANYと比べるとより実験的アプローチが見られ、デザインからプロダクトを生み出すのではなく、素材研究の後にデザインが付随してくるという何とも奇妙なアプローチ。

ゆえにテッキーなものが多いんですね。


と言うのもオスティ氏本人が率いていた頃は特にそれが顕著でして、しかしながら次代のハーヴェイ氏になってからはかなりファッショナブルに。

基本的にチームで制作しているので明確なクリエイティヴディレクターがいない、とちう特色を持つメゾンではあるものの、それでもクレジットに名を残すハーヴェイ氏。

最近までC.P.の方のデザイナーも手がけられておりました。すごいや。





そしてBONEVILLEに関しましてはこれまでの二つと打って変わってかなりナチュラルなものが多いですね。

素材も天然繊維がメインですし、デザイン自体もアウトドア寄りであったりと自然派思考。


しかしオスティの考える自然的なアプローチというのはやっぱり奇特なものでして、おぉ、ナニコレ!と驚かされるものが多いです。

というC.P.もSTONEもBONEVILLEも見た目と肌触りだけじゃ生地の特定ができない、というか意外なものが多過ぎるんですよね。

服屋泣かせではありますけれど、服好きとしては非常に嬉しい。





そして最後にご紹介するのがMASSIMO OSTI PRODUCTION。

C.PからもSTONEからも離れたのちにオスティ氏が立ち上げた、ある意味彼の集大成的ポジションのメゾンになります。


が、これがもう本当に短命。

4〜5年くらいしか存在しておりませんでしたもので、しかもデザインがとても抑制的でストイックなものですからかなり目立たない。要はマイナーなんです。


しかし流石は集大成とも呼べるだけあってクオリティは非常に高く、また出し惜しみなく技術をふんだんに使用しているため、服好きであればあるほどハマるものが多いですね。


デザインはオーセンティック系やトラディショナル系が多いんですが、やっぱりこちらも生地が変。あと変なギミックが多い。

一見すると普通。でもよくみるとめっちゃユニーク。なやつが多いです。

ほら、服好きだとそんなん好きじゃございません?


現代ファッションの父、と勝手にそう呼んでますが、オスティによるメゾンとプロダクト群。

彼の類稀なる才能と、飽くなき探究心が存分に堪能できます。